内容説明
共産党解散。ソ連邦崩壊。なぜ、かくも早く起きたのか。二十世紀最大の事件をうけて、情報はあふれるばかり。それでいて、分析と説明はなされていないのである。本書の目的は、これを分析し、説明するにある。ロシアをはじめ、もとソ連諸国を救うためには、資本主義になるしかない。すべての人が異口同音の唱える。資本主義には、なりたいと言えばすぐなれるのか。資本主義になりさえすればよいのか。この根本的な問い掛けに答えることも、本書の課題である。
目次
1章 革命は繰り返す―エリツィン、ゴルバチョフの運命
2章 ゴルバチョフが共産党を殺した―ゴルバチョフ論文の世界史的意味
3章 ペレストロイカ、最大の誤算―ソ連を呪縛した「人間疎外」の原理
4章 ロシア的資本主義の精神―なぜ、働かなくても平気なのか
5章 ロシアは本当に貧しいのか―日本資本主義との決定的違い
6章 「法」意識なきロシア人―近代化を阻む決定的要因