内容説明
長く復刻をまちのぞまれた本作が、10年の歳月を経てついに文庫化!芸能史に燦然と輝く偉大な兄弟を誰よりも近くで見つめ続けた俳優、山城新伍が鮮烈に描く、書き下ろし痛快エッセイ。解説には吉田豪(プロ書評家&プロインタビュアー)が特別寄稿。他では読めない若山富三郎、濃厚エピソード満載の4000字解説で、さらに読み応えもアップ。
目次
野火を斬る兄弟
誕生、チーム富三郎
撮影所の暴れん坊
菅原文太と仁義なきテレビ
壁をぶち抜く役者たち
帝大コンプレックス
親分のドサ回り
聖地、千恵蔵御大の部屋
下手な芝居
編集長軟禁事件〔ほか〕
著者等紹介
山城新伍[ヤマシロシンゴ]
1938年、京都府生まれ。57年に東映ニューフェイス第4期生として入社。59年『風小僧』で主役デビュー。60年『白馬童子』などのテレビ映画で広く認知されたのち東映時代劇、任侠路線で数多くの映画に出演。俳優を続けながら映画監督、テレビ番組の司会、バラエティー番組出演など多方面で活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヨーイチ
18
山城新伍が自分が仕えた(本人は人生を乗っ取られたと言っている、仲々の名言だと思う)若山富三郎と勝新太郎について語った本。昔の大映画スターの打ち明け話が面白くない訳が無い。ぶっちゃけて言えば、サバを読んでいたって構わない。スターってのはそんなものだ。小生の関心から言うと、「二人とも六代目菊五郎を神の如く尊敬していた」って話はチョット意外。勝新太郎論は俳優でなければ書けない観察で腑に落ちた。山城新伍って頭が良かったのだろう。育ちの良さもあり、映画斜陽以降はテレビでも活躍することになる。続く2015/04/03
秋 眉雄
13
若山富三郎、勝新太郎、山城新伍、本物の役者・芸人、昭和。そんなところのどこかに少しでも心に引っかかるものがあるのなら、絶対に読んだ方がイイ一冊です。もう間違いなく名著。五合庵さんにお薦めされるまで、文庫になっているのを知りませんでした。ありがとうございますー2017/02/07
gtn
12
兄弟、特に兄若山の稚気に魅了される。親分若山に心底惚れていなければ、こんな本書けない。2019/08/07
0607xxx
10
愛すべき兄弟たちの物語。タレント本史上に残る名著の看板に偽りなし!2016/07/19
iku
8
勝新本とセットでお借りした本。セットで読んだことで、若山&勝新ブラザーズの愛されぶりがよくわかりました。そして、みんないなくなったんだなあと、改めて・・・。2015/08/28