内容説明
そこはまさに血の海だった。ふたりの男が血まみれとなって倒れている凄惨な殺人現場。互いに傷つけあって相打ちになったものと思われた。双方の凶器に付着していた血液型も一致、三角関係のもつれという動機もあった。しかし、捜査陣の綿密な現場検証の結果、不審な事実が浮かび上がる。“血”が語る事件の真相とは!?「供血殺人事件」他、仕事中毒、安楽死、人工授精など現代社会を蝕む病を描く医療ミステリー集。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年、埼玉県生まれ。ホテルマン生活を経て1969年「高層の死角」で第15回江戸川乱歩賞を受賞。1973年「腐蝕の構造」で第26回日本推理作家協会賞を受賞。ミステリー界の第一人者として骨太な秀作を次々と発表する一方で、大河小説「青春の源流」やドキュメント「悪魔の飽食」といった話題作を世に問い、読者の広い支持を得た
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感想・レビュー
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さけフレーク
1
「受胎請負師」の 特に一人称のくだりが面白かった。
ウラえめ
0
短編集は物足りなさを感じるが、「腐った流域」は良かったと思う。主人公の思い出の中で、幼いころ助けてくれた医者や初恋の女性の記憶はとても美しいものだった。だけど、実は、医者は鬼畜のような人格で、初恋の女性は保身のためなら何でもするような人間だった。その人間たちの本質を見抜けず取り返しのつかないことをしてしまう。自分も思い出してみれば、ほとんどが素敵な思い出たちばかり。実はそう思っているだけかも、なんて思っただけで怖くなる。2010/02/14
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