内容説明
啄木の“うた”の軌跡を辿り、近代人にとっての最大の精神史的ドラマの“故郷喪失”の病理を明かす。
目次
1 石川啄木―敗北の自己を愛惜する(“望郷詩”で解放;“うた”の大衆性;短歌への回帰;「安楽」への希求)
2 石川啄木 望郷伝説(“うた”の核心;ロマン主義詩人の成立;転回;再現される劇;革命的ロマン主義の地平へ)
3 啄木日記―故郷喪失の世紀
著者等紹介
松本健一[マツモトケンイチ]
評論家、麗澤大学教授。1946年、群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。法政大学大学院で近代日本文学を専攻。在学中の評伝『若き北一輝』で注目される。1995年、『近代アジア精神史の試み』でアジア太平洋賞、2005年には、司馬遼太郎賞、『評伝 北一輝』で毎日出版文化賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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