イスラームと科学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 302,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326750498
  • NDC分類 167
  • Cコード C3042

内容説明

1980年代パキスタン。自然科学も「イスラーム的科学」として宗教的原理に基づいて解釈される。理論物理学者フッドボーイは危機感から筆を執った。イスラーム圏にとどまらないグローバルなテーマを考える。

目次

イスラームと科学は両立しうるか?
科学―その本質と起源
科学と中世キリスト教の戦い
イスラーム諸国の科学の状況
発展の遅れに対するイスラーム側からの三つの反応
ブカイユ、ナスル、サルダール―イスラーム的科学の三人の唱道者
イスラーム的科学はありうるか?
イスラーム教徒の科学の勃興
イスラーム教徒の科学と対決する宗教的正統派
五人の偉大な“異教徒”たち
なぜ科学革命はイスラーム圏で起らなかったのか?
将来に向けての思索
彼らはそれをイスラーム的科学と呼ぶ

著者等紹介

フッドボーイ,パルヴェーズ[フッドボーイ,パルヴェーズ][Hoodbhoy,Pervez Amirali]
1950年パキスタン・カラチ生まれ。理論物理学者、カイデ・アザム大学教授。米マサチューセッツ工科大学に学び同大学で博士号を取得。カイデ・アザム大学で30年以上にわたり教鞭をとるとともに、米カーネギー・メロン大学、メリーランド大学などの客員教授を務める。専門とする原子核物理学の研究・指導のかたわら、内外のメディアで政治、教育、科学技術など幅広い分野での言論活動を行っている

植木不等式[ウエキフトウシキ]
サイエンスライター。元早稲田大学客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴィクトリー

4
イスラム教と科学との関係の歴史と現状を記した本。イスラーム最大の思想家とも言われるガッザーリーが合理的思想に対する大きな障害になったのではないか、と言うのはなんか複雑な気分だ。数学やアリストテレス哲学を己のものとした宗教者が居たことはその後のイスラーム世界にとってよかったのかどうか。著者の述べる現代のイスラム圏の科学状況はかなり悲観的なものだが、それから20年程経って訳者によって書かれた後書きにはマシになってきている現況がうかがえ希望が持てる。2012/02/03

Mits

2
とっても面白かったのだけど、最終的にはなんとなく歯切れが悪い感じがしたのは、たとえばドーキンスみたいに宗教と精神的に完全に切れているわけじゃないからなんでしょうね。まぁべつに、それは責められるべきことでは全くないのだけど、読み物としては、期待していた結論とはちがったような。 とはいえ、イスラム圏についてはこういう話をもっと知りたいと思っていたし、読んでよかったと思う。2012/04/19

Koning

1
1991年の著書を2012年に翻訳出版するという意義に関してはそれでも十分にあると言って良いと思う。イスラーム圏と科学を取り巻く状況は今世紀に入って所謂アラブの春という騒ぎとイランの核開発が例の3.11から続く混乱に加わってパッと見て理解できるような物ではなくなって来ているからこそ、この本のパキスタンの核物理学者によるこの本の意味があるのだと思う。それにしても21世紀は宗教的保守勢力が世界中でやらかしてくれてるなぁと(汗2012/05/30

メルセ・ひすい

1
15-152 現代科学とイスラームはどのような関係にあるのか。パキスタンを代表する理論物理学者・言論人が語る。人物や言葉にていねいな訳注を施し、イスラーム圏にとどまらないグローバルなテーマを考える1冊。2012/04/06

takao

0
うむ2017/10/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4526484
  • ご注意事項