介護する息子たち―男性性の死角とケアのジェンダー分析

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介護する息子たち―男性性の死角とケアのジェンダー分析

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  • サイズ B6判/ページ数 280p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326654055
  • NDC分類 369.26
  • Cコード C3036

出版社内容情報

男性にとって「息子である」とはどんなことか。親を介護する男性の経験を通し、「男らしさ」の規範とその虚構性を問う刺激的論考。同居家族介護における主介護者続柄割合は娘19.1%、嫁17.3%、息子16.3%。要介護高齢者への虐待加害者続柄割合は娘16.4%、嫁5.2%、息子40.3%。息子加害者の割合がかくも高いのはなぜか。「男性=暴力的」図式を退け、老親介護という、息子としてしか存在しえない場で彼らが経験する重圧と軋轢をジェンダーの視点から分析する。

序章 息子という経験──なぜ息子介護を問うのか



第一章 息子介護の分析視角──ケアにおけるマネジメント、関係としてのケア



第二章 息子によるケア──親の老いの受けとめ方ときょうだい関係



第三章 介護する息子の語り方・語られ方──「説明可能にする実践」としてのジェンダー



第四章 介護を土俵とした「男らしさ」の競演──セルフヘルプ・グループの陥穽



第五章 「老母に手を上げてしまう息子」の構築──暴力の行使はいかにして自然化されているか



終章 息子介護研究が照らし出すもの──男性学は何を見落としてきたのか



あとがき

参考文献

平山 亮[ヒラヤマ リョウ]
平山 亮(ひらやま りょう)
1979年神奈川県生まれ。2003年東京大学文学部卒業。2005年東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。2011年オレゴン州立大学大学院博士課程修了、Ph.D.(Human Development and Family Studies)。現在:東京都健康長寿医療センター研究所 福祉と生活ケア研究チーム 研究員。著書:『迫りくる「息子介護」の時代』(共著、光文社新書、2014年)、『きょうだいリスク』(共著、朝日新書、2016年)、ほか。

目次

序章 息子という経験―なぜ息子介護を問うのか
第1章 息子介護の分析視角―ケアにおけるマネジメント、関係としてのケア
第2章 息子によるケア―親の老いの受けとめ方ときょうだい関係
第3章 介護する息子の語り方・語られ方―「説明可能にする実践」としてのジェンダー
第4章 介護を土俵とした「男らしさ」の競演―セルフヘルプ・グループの陥穽
第5章 「老母に手を上げてしまう息子」の構築―暴力の行使はいかにして自然化されているか
終章 息子介護研究が照らし出すもの―男性学は何を見落としてきたのか

著者等紹介

平山亮[ヒラヤマリョウ]
1979年神奈川県生まれ。2003年東京大学文学部卒業。2005年東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了。2011年オレゴン州立大学大学院博士課程修了、Ph.D.(Human Development and Family Studies)。現在、東京都健康長寿医療センター研究所福祉と生活ケア研究チーム研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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どんぐり

69
親の介護から逃れられない時代が到来しつつある。親の介護者になる息子は、親の老いをどのように受け止め、また、それに応じてどのように親を介護しようとするかを「息子介護研究」から明らかにしたジェンダー研究の成果。男性学の主要なテーマである「男らしさ」と、親(特に母親)の介護にみられる息子たちの弱者を弱者のまま受け容れることへの否定、私的なもの/内なるものへの依存や、「息子によるケアが、ケアとして成り立っているように見えるのは、周囲の人びと(特に女性)による表立たない『お膳立て』があるからこそである」と2018/02/05

ぷくこ

10
「介護」と「息子」、どちらも興味なくても、「ケア」や「ジェンダー」に関心のある人なら読むべき本。特に子育て中の方はこの本を読めば、「自分は夫の何にイライラしているのか」「妻は自分にどうしろというのか」が、少しは分かる…かもしれない。もちろん親介護世代当事者の男性、男兄弟のいる女性にもおすすめ。2017/09/06

ちえ

8
読みやすいと言えない内容のため、読みはじめから読み終わりまで思いもよらず時間がかかった。が(読んで良かった)と読み終えて思う。前半の男性介護の話で特に、関係調整の役割については深く頷く。介護だけでなく生活の多くでその能力がない人はいるなあと。4,5,終章は面白いがしかし、私には何度も読み返しないと理解が難しかった。そしてあとがきを読み、この著者だから書けたんだろうなあと深く納得。下駄の話、特に男性である著者自身が意識して(させられて?)いったところに共感しました。2017/08/06

amanon

7
自分のように生業として介護に携わるのと、半ば止むを得ず親の介護に携わることになるのとでは、これほど大きな違いがあるのか…という事実に驚き。そして、介護に直面せざるを得なかった男性の多くが、図らずも悪い意味での男性性を露呈してしまっていることに嘆息…また、著者が繰り返す「自立・自律のフィクション」という指摘は、今後男性性という概念を考察する上で、重要になっていくのではないだろうか。ただ、気になるのは、後書きで著者が男性としてマイノリティ派であることを吐露しているくだり。そのことで、本書への印象も微妙に…2023/08/08

awe

7
「男性の生きづらさ」に注目が集まるようになっている。筆者は、そうした生きづらさの中には、向き合いやすいものとそうでないものがあるのではないかと指摘する。夫や父としての辛さは向き合いやすく、男性学でもよく取り上げられてきた。しかし息子としての生きづらさは向き合いにくい。そうした心理があるのではと推察する。こうした現象の背景には、成長や自立に関する従来の発達概念が男性化されていることがあるという。つまり、親との情緒的な繋がりを依存とし、親からの分離こそ自立だとする考えである。これは女性の場合には当てはまらない2020/11/15

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