出版社内容情報
太古から現在まで、人びとが生を営む場に常に存在していた記号=メディア(言葉や道具から電子機器まで)と、メディアが必ず人間を含みながら形成していた空間を「メディア空間」と名づけ、その視座からメディア社会を描写し分析する。
前著『メディア人間』では電子メディア革命による個々の人間とコミュニケーションの変遷を描き出したが、本書では「人間・メディアシステム」をメディア社会を構成する基本的な単位(ユニット)として、メディア社会の姿を捉えることを目指す。重層する私的/社会的メディア空間の相互作用、運動形態を記述す
【目次】
Ⅰ 社会的メディア空間
第1章 生活世界の「社会的メディア空間」
1 「メディア空間」の原型
2 メディア空間の多層と重層
3 「狩の場」のメディア空間―その社会性
4 住居の中のメディア空間
第2章 「経済の世界」とメディア空間
1 市場のメディア空間
2 広告メディアの空間
第3章 「政治の世界」とメディア空間
1 「政治的メディア空間」の自立―「まつりごと」と「神の国」
2 政治的「力」としてのメディア
3 儀式性と「メディア空間」
4 「記者会見」とメディア空間
5 選挙というメディア空間
6 独特のメディア空間
Ⅱ 個人化するメディア空間
第1章 メディア空間の顕在化
第2章 メディア空間の構造
第3章 メディア空間の形・姿
1 メディア空間の諸形態ー(1)
2 メディア空間の諸形態ー(2)
3 メディア空間の諸形態ー(3)
あとがき
参考文献について
索引
内容説明
重層する私的/社会的メディア空間の相互作用、運動形態を記述し、記号と情報、意味が作り上げるフェティッシュな現代文明の構図を描き出す。
目次
1 社会的メディア空間(生活世界の「社会的メディア空間」;「経済の世界」とメディア空間;「政治の世界」とメディア空間)
2 個人化するメディア空間(メディア空間の顕在化;メディア空間の構造;メディア空間の形・姿)
著者等紹介
中野収[ナカノオサム]
1933年長野県生まれ。1959年東京大学大学院社会科学研究科博士課程修了。現在法政大学社会学部教授。著書に『ビートルズ現象』(紀伊国屋書店、1978年)『現代人の情報行動』(日本放送出版協会、1980年)『ナルシスの現在』(時事通信社、1984年)『コミュニケーションの記号論』(有斐閣、1984年)『メディアと人間』(有信堂、1991年)『スキャンダルの記号論』(講談社、1987年)『都市の「私物語」』(有信堂高文社、1993年)『「家族する」家族』(有斐閣、1992年)『戦後の世相を読む』(岩波書店、1997年)『メディア人間』(勁草書房、1997年)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。