理解できない他者と理解されない自己―寛容の社会理論

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  • サイズ B6判/ページ数 263,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326652501
  • NDC分類 361
  • Cコード C3036

出版社内容情報

いくら「真剣」に「一生懸命」に言葉をかわしたとしても、そう簡単には人とはわかりあえない。人が何を考え、何を感じているかを完全に知ることはできない。あくまでも自分とは違った存在でしかない他の人々と、にもかかわらず誰もが一緒に生きていこうとしている。いったい「社会」はいかにして可能になっているのだろうか。本書は、社会的選択理論や進化ゲーム理論あるいは現代正義論などの成果をもとに、この社会学の根本問題を掘り下げて考察する。言葉を信じ人を受け容れて生きていくことの困難な現代社会で、「寛容」のもつ意味は何か。

内容説明

「私はあなたと共に生きていく」と言おう。言葉を信じ、伝えようとする努力が私たちの“社会”を創る。あるべき社会秩序とは何か―社会的選択理論、進化ゲーム理論、現代正義論の成果をふまえ、掘り下げて考察する。

目次

序章 相互理解という幻想
第1章 決定することの困難
第2章 理解できない他者と理解されない自己
第3章 「理解できない/理解されていない」ことの受容
第4章 非合意の合意
終章 他者と生きるために

著者等紹介

数土直紀[スドナオキ]
1965年メキシコに生まれ、神奈川県で育つ。’94年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、学習院大学法学部助教授、博士(社会学)。著書に「自由の社会理論」(2000年)
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