出版社内容情報
アメリカにおける男性論草創期の立役者の一人、ストルテンバーグによるエッセイ集。従来の「男という性」が他者を排除し、支配する不平等なしに存在し得ないことを分析し、性的平等を実現するための倫理学を模索した本書で注目を浴びた。男性でありながらフェミニスト改革の一端を担おうとするのはなぜか。一人一人がまったき人間であるというフェミニズムの理念が、なぜこれほど私たちの心を動かすのか。そうしたテーマに真摯に向き合い、男性至上主義と分かちがたく結びついた男の性アイデンティティを拒否し、新たなアイデンティティのあり方を探
【目次】
Ⅰ 男の性アイデンティティの倫理学
1 レイピストの倫理学
2 どんなセックスをするか―大学生への講演
3 女性をモノ化する視線
Ⅱ 男の性アイデンティティの政治学
1 父権制とエロティシズム
2 戦争について考える
3 産む権利/産まない権利
4 「よいセックス」とは?
Ⅲ ポルノグラフィと男性至上主義
1 セックス表現のタブー―全米作家会議におけるポルノグラフィ・セッション
のために
2 ポルノグラフィと自由
3 ポルノグラフィと性の不平等
Ⅳ フェミニストの男性として
1 フェミニストの男性の性アイデンティティ―「男性運動」が取るべき方向
を論じるパネルのために
2 「かれら」の世界
3 自由への意思―夫の暴力に関するカウンセリングをめぐる会議にて
邦訳版によせて
訳者あとがき
原注
内容説明
男たちの身体は、たくさんの嘘を覚えてきた。ポルノ、買春、セクハラ、DV―虚構のうえに成り立つ欲望を解体し、新たな性的アイデンティティを探る。
目次
1 男の性アイデンティティの倫理学(レイピストの倫理学;どんなセックスをするか―大学生への講演;女性をモノ化する視線)
2 男の性アイデンティティの政治学(父権制とエロティシズム;戦争について考える;産む権利・産まない権利;「よいセックス」とは?)
3 ポルノグラフィと男性至上主義(セックス表現のタブー―全米作家会議におけるポルノグラフィ・セッションのために;ポルノグラフィと自由;ポルノグラフィと性の不平等)
4 フェミニストの男性として(フェミニストの男性と性アイデンティティ―「男性運動」が取るべき方向を論じるパネルのために;「かれら」の世界;自由への意志―夫の暴力に関するカウンセリングをめぐる会議にて)
著者等紹介
ストルテンバーグ,ジョン[ストルテンバーグ,ジョン][Stoltenberg,John]
1944年、ミネソタ州ミネアポリス生まれ。セント・オーラフ大学哲学科卒。その後、神学と文学の博士号をユニオン・セオロジカル神学校で、コロンビア大学美術学校の演劇科でファインアートの博士号を取得。ニューヨーク市在住、作家。「ナショナル・ウイメンズ・マガジン」編集者
蔦森樹[ツタモリタツル]
1960年生。作家・評論家(ジェンダー論)。琉球大学、立教大学、和光大学非常勤講師
鈴木淑美[スズキトシミ]
1962年生。慶応義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。清泉女子大学文学部専任講師
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