双書ジェンダー分析<br> 占領下の女性労働改革―保護と平等をめぐって

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双書ジェンダー分析
占領下の女性労働改革―保護と平等をめぐって

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  • サイズ A5判/ページ数 266p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326648757
  • NDC分類 366.38
  • Cコード C3336

出版社内容情報

「保護されるべき存在」としての女性労働者像は、いかに構築されたのか。占領期に日米のジェンダー観が出会って結実した改革を、保護と平等をキーワードに検証する。

戦後占領改革によって「女性解放」は進んだのだろうか。本書は、占領期の女性労働改革を、労働基準法の制定、労働省婦人少年局の設立、労働組合婦人部に対する政策という3つのテーマに焦点をあて考察する。とりわけ、現代日本社会におけるジェンダー関係の原点ともいえる保護と平等の「ねじれ」をクローズアップする。


序章 占領下の「女性解放」政策とはなにか
 1 なぜ女性労働改革に注目するのか
 2 先行研究
 3 政策を推進した主体の多様性
 4 日米ジェンダー観が出会った場としての占領期
 5 戦後「女子労働論」

第1章 日米女性労働保護の歴史
 1 米国の女性労働保護
 2 日本の女性労働保護

第2章 占領下女性労働改革の前提
      ──日本の労働保護とGHQ/SCAPの理想──
 1 米国の対日占領基本方針と日本政府の対応
 2 終戦直後の女性労働者と労働運動
 3 ヘレン・ミアーズと労働諮問委員会「最終報告書」
 4 GHQ/SCAPスタッフの略歴

第3章 労働基準法における女性保護と平等
 1 厚生省労政局労働保護課の起草作業
 2 労働基準法をめぐって
 3 労働基準法の施行とGHQ/SCAPの政策

第4章 労働省婦人少年局の設立
 1 戦後労働行政の拡充
 2 GHQ/SCAPの政策と労働省婦人少年局設置の検討
 3 婦人少年局の設置

第5章 労働組合婦人部と女性労働者
 1 労働組合婦人部の誕生
 2 労働組合婦人部に関するGHQ/SCAPと日本政府の政策
 3 GHQ/SCAP政策に対する組合婦人部の反応

終章  占領改革が遺したもの
 1 4つの論点
    ──歴史的評価・思想的背景・日本での受容・主体性──
 2 「女性政策同盟」と改革の限界
 3 占領改革が遺した「ねじれ」

史料・文献
あとがき
人名索引
事項索引

内容説明

女性を保護するか、男性と平等に扱うか。戦後日本の女性労働を決定づけた「ねじれ」の原点を、日米ジェンダー観の出会いの場・占領改革に探る。

目次

序章 占領下の「女性解放」政策とはなにか
第1章 日米女性労働保護の歴史
第2章 占領下女性労働改革の前提―日本の労働保護とGHQ/SCAPの理想
第3章 労働基準法における女性保護と平等
第4章 労働省婦人少年局の設立
第5章 労働組合婦人部と女性労働者
終章 占領改革が遺したもの

著者等紹介

豊田真穂[トヨダマホ]
1975年千葉県に生まれる。2006年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、関西大学文学部専任講師(英米文化専修)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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