双書ジェンダー分析<br> 統合される男女の職場

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双書ジェンダー分析
統合される男女の職場

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  • サイズ A5判/ページ数 300p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326648597
  • NDC分類 366.38
  • Cコード C3336

出版社内容情報

〈男の仕事〉とされてきた職域に女性が積極的に参入しはじめている。男女混合職化の実態と背景を綿密な調査に基づいて明らかにする。

 つい最近まで鉄道業、運輸業で働くのは男性に限られており、伝統的に男の仕事とみなされてきた。近年この職域に女性が進出し、男女混合化の流れを作りだしている。そのとき職場で何か変わったのか、女性たちはどのように仕事をしているのか。自動車、電機産業など現業部門については初の分析。

関連書:木本 喜美子 『女性労働とマネジメント』(小社)


Ⅰ 性別職域分離と日本の女性労働

第1章 性別職域分離とは何か
1 定義と構造
2 日本の特徴
3 課題と方法

第2章 男女労働者に分断された理由
1 女性に対する深夜勤務禁止規定
2 男女間の体力・筋力差
3 統計的差別の理論

Ⅱ 男女混合職化のケース・スタディ

第3章 鉄道業
1 職種とキャリア
2 運転士への女性参入
3 車掌になった女性たち
4 女性駅務員の誕生
5 地下鉄で働く女性駅務員
6 女性職域から男女混合職域へ

第4章 自動車産業
1 職種とキャリア
2 男女混合職化を前提に設立された工場
3 男性が働いてきた工場での女性採用の開始
4 大手自動車会社における男女混合職化

第5章 電機産業
1 半導体工場で広がる女性の職域
2 家電組立部門におけるキャリアの深化

第6章 運輸業
1 バス運転手における女性の採用開始
2 女性トラック運転手の誕生
3 タクシー運転手として働く女性たち
4 建設オペレーターにおける男女混合職化
5 航海士への女性の参入

付 自動車組立工としての労働体験

Ⅲ 性別職域分離の解消に向けて

第7章 性別職域分離の縮小要因
1 法改正と職場ルールの変化
2 筋力的性差が労働に与える影響
3 統計的差別と男女のキャリア

第8章 新たな職域の形成
1 分断の第1段階からの脱却
2 技能低下と第1段階への揺り戻し
3 今後の課題と展望

参考文献
あとがき
索引

内容説明

本書では、性別職域分離をめぐる問題について、ブルーカラー男性職種への女性の参入を事例として取りあげつつ検討している。労働現場に足を運び、労働者の生の声を拾いあげながら、各職場のルールが何を要因としてどう変わり、女性労働者や男性労働者、そして労働組合や経営者が、それをどのように捉え、いかに対応しているのかを具体的に解明した。性別職域分離の縮小の内実を分析し、今後の展望を明らかにしている。

目次

1 性別職域分離と日本の女性労働(性別職域分離とは何か;男女労働者に分断された理由)
2 男女混合職化のケース・スタディ(鉄道業;自動車産業;電機産業;運輸業)
3 性別職域分離の解消に向けて(性別職域分離の縮小要因;新たな職域の形成)

著者等紹介

首藤若菜[シュトウワカナ]
1973年東京都に生まれる。2001年日本女子大学大学院人間生活研究科博士課程単位取得退学。現在、山形大学人文学部専任講師、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス労使関係学部客員研究員、博士(学術)
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