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社会福祉学の「科学」性―ソーシャルワーカーは専門職か?

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  • サイズ A5判/ページ数 211,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326602063
  • NDC分類 369
  • Cコード C3036

出版社内容情報

専門職としての認知とそれを保障する学問としての「科学」性を求め、社会福祉学はどのように発展してきたのか、そして今後どうあるべきか。歴史を辿り今後を展望する。

ソーシャルワーカーの専門職化は知識の体系化や援助技術の「科学」化によってもたらされるとされてきた。一途な「科学」化から反専門職主義や「ポストモダニズム」の台頭を経て、社会福祉学はいま「エビデンス」をキーワードに、再び「科学」化を推し進めようとしつつある。迷走する社会福祉学の歴史を辿り、今後を展望する意欲的一書。

[関連書] 同著者 『児童虐待と動物虐待』 (青弓社)


はじめに

第一章 専門職化への起動
 第一節 全国慈善矯正事業会議におけるフレックスナー講演
 第ニ節 フレックスナー講演に先行するフレックスナー報告
 第三節 「進化」する専門職

第ニ章 社会福祉の「科学」を求めて
 第一節 援用される諸学問の理論
 第ニ節 最初の「科学」化――精神力動パースペクティブ
 第三節 ラディカルなソーシャルワーク
 第四節 社会福祉統合化へむけて――システム-エコロジカル・ソーシャルワーク理論

第三章 弱者の囲い込み
 第一節 障害者というまとまりの具体化
 第ニ節 福祉の対象となる子ども
 第三節 子どもの権利と専門家の権限

第四章 幸福な「科学」化の終焉
 第一節 反専門職主義の嵐
 第ニ節 脱施設化運動
 第三節 新たな社会福祉専門職への再調整

第五章 専門家による介入――暴力をめぐる配慮
 第一節 ソーシャルワーク理論と政治
 第ニ節 理論と政治の連動――イギリスにおける児童福祉の展開・1
 第三節 「自由の巻き返し」――イギリスにおける児童福祉の展開・2
 第四節 自由か安全か

終 章 専門家の所在
 第一節 一九九〇年代以降
 第ニ節 エビデンス・ベイスト・X
 第三節 反省的学問理論と閾値

参考文献
索 引

内容説明

知識の体系化と技術の「科学」化によって、理想は実現するはずだった。フロイト理論からEBMまで―専門職としての認知とそれを保証する学問としての「科学」性を求め、社会福祉はどのような歴史を辿り、そして今どこへ向かおうとしているのか。社会福祉学をめぐる科学・物語・政治。

目次

第1章 専門職化への起動
第2章 社会福祉の「科学」を求めて
第3章 弱者の囲い込み
第4章 幸福な「科学」化の終焉
第5章 専門家による介入―暴力をめぐる配慮
終章 専門家の所在

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

YASU

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社会福祉学(ソーシャルワーク論といってもよい)は,自らの専門職性を高めるために科学性を追求してきたが,1960~70年代を機に「専門職支配批判」に直面すると,それを自らのうちに取り込むという離れ業をやってのける.その経緯が豊富な資料や知見をもとに体系的に論じられている.根本的批判をも体内に飲み込んでしまうという,アメーバのような「学」であるがゆえに,一方では理論と実践との深刻な乖離が生じかねない(実際,介護現場ではそうなってしまっている),この限界性をとらえる視点を本書からは与えられた.2020/01/22

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