出版社内容情報
フェミニズムによる社会福祉の再検討が進んでいる。社会福祉においては、担い手も対象も女性がその多くを占めているにもかかわらず、この視点からの分析は少なかった。本書はアメリカにおける社会福祉改革の実情を、ジェンダーの視点から明らかにするものである。シングルマザー、シングルファーザーに関する実態調査を中心に分析し、今後どういう方策がはかられるべきかを考えていく。
同著者 『女性化する福祉社会』 3000円、『社会福祉とフェミニズム』 2800円(ともに小社刊)、『日米のシングルファーザーたち』(ミネルヴァ書房)ほか
序章 社会福祉とジェンダーの研究
第1節 ジェンダー研究の意義
──なぜ社会福祉にジェンダー研究が必要か──
第2節 ジェンダー研究の軌跡
第1章 AFDCの起源と変遷
第1節 AFDCの起源
第2節 AFDCの変遷──膨張と抑制
第3節 レーガン政権とAFDCの改革
第2章 AFDCの受給者の変化
──「貧困の女性化」の進行──
第1節 「貧困の女性化」の進展とAFDC受給者の推移
第2節 保育制度と保育政策論争
──誰が子どもを保育するのか──
第3章 AFDCの実態
──シングルマザーへの調査から──
第1節 シングルマザー調査の概要
第2節 調査の考察
第4章 福祉改革の進行
第1節 シングルマザーと福祉改革
第2節 シングルファーザーと福祉改革
第5章 福祉改革の影響とゆくえ
第1節 福祉改革の内容
第2節 福祉改革の「効果」と評価
第6章 まとめにかえて
──AFDC/TANFとジェンダー課題──
補論 日本における問題
──現状と課題──
第1節 はじめに
第2節 社会福祉のジェンダー研究の現状
第3節 社会福祉のジェンダー課題
──「貧困の女性化」はアメリカだけの問題か──
参考文献
あとがき
索引
内容説明
社会福祉政策のなかのジェンダー問題に焦点をあて、女性の貧困化、シングルマザー・ファーザー等の実態とその変遷過程を明らかにする。
目次
序章 社会福祉とジェンダー研究
第1章 AFDCの起源と変遷
第2章 AFDC受給者の変化―「貧困の女性化」の進行
第3章 AFDCの実態―シングルマザーへの調査から
第4章 福祉改革の進行
第5章 福祉改革の影響とゆくえ
第6章 まとめにかえて―AFDC/TANFとジェンダー課題
補論 日本における問題―現状と課題
著者等紹介
杉本貴代栄[スギモトキヨエ]
東京に生まれる。東洋大学大学院社会学研究科社会福祉学科博士課程退学。イリノイ大学シカゴ校マルチカルチュラル女性学研究所の研究員、長野県短期大学助教授を経て、現在、1997年より金城学院大学現代文化学部福祉社会学科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。