出版社内容情報
経済、感情、社会生活との絡みで個人が選びとるいわゆる近代的結婚観は、マルサス、ダーウィンの時代(19C前半)に明確になる。人口動態分析をふまえ、下層階級までを視野に入れて(小社刊、L.ストーン「家族・性・結婚・・・・・」とのちがいはここに!)経済観念と結びついた人間行動の歴史として1300~1840年のイギリスを対象に結婚=再生産を分析する。核家族、ロマン主義恋愛のルーツを探り、他国との比較を加え、夫婦・親子関係など、個人主義に基づく特殊性に迫る。
内容説明
恋愛・結婚・子どもの誕生・相続―ライフサイクルにおける「種の再生産」を規制するマルサス主義的人口動態を歴史人類学の手法で解剖。世界比較の中で特殊イギリス的な個人主義的展開を辿る。
目次
第1部 マルサス主義的結婚システム
第2部 子どもの価値
第3部 結婚の諸目的
第4部 結婚の諸規準
第5部 結論