内容説明
幸福、欲望、労働、価値、平等、ケア、所有、市場、慣習、企業組織、資本主義―22のキーワードで経済をめぐる普遍的な問題を読み解き、注目すべき最前線の議論を紹介。不透明な「いま」を生き抜くための、「生と社会」の指針。
目次
1 生きるために(快楽―快楽が多ければよい人生か;欲望―なにに/なぜ人間はこれほど駆り立てられるのか ほか)
2 善い社会のために(価値―価値は価格に反映されているのか;平等―なぜ平等は基底的な価値といえるのか ほか)
3 経済の倫理(自然―経済にとって自然とはなにか;消費―消費者は環境に責任があるのか ほか)
4 経済の生態(市場―市場が社会秩序であるとはどういうことか;慣習―生活にどう役立つのか ほか)
著者等紹介
橋本努[ハシモトツトム]
1967年生まれ。北海道大学大学院教授。専門は社会経済学、社会哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やまやま
9
主題としては哲学的なテーマと経済学的なものが並行しており、各著者の文体なども様々である。気に入った章のみ読まれる場合がかなり多いのかもしれない。評者にとっては例えば幸福度研究、価値、資本主義といったものはなじみがあり、狭義の「経済学」の議論の延長で把握しやすい。一方、快楽や欲望といった類型で議論されているものは、結局のところ個々の人間がどのような原理で行動するのかというミクロ中のミクロな部分を分析することであり、これまで経済学ではあまり触れられてこなかった(触れようがなかった?)部分に光を照射している。2021/01/26
ちゃーりー
0
経済思想と目次が面白そうだったので読んでみた。最後にアメリカで議論を読んでいる「経済神学」という話があり面白かった。2015/09/06