集合的選択と社会的厚生

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  • サイズ A5判/ページ数 308p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326501861
  • NDC分類 331.74
  • Cコード C3033

出版社内容情報

本書は、小社『合理的な愚か者』(1989年)はじめ翻訳出版が相次いでいるアマルティア・センの初期1970年の著作の全訳である。大学院生向け「数理経済学テキスト」シリーズの一冊として出版されたもので、近年、経済学はじめ政治学や社会学などでも関心を集めている社会的選択理論のほぼすべての話題、たとえば社会的厚生関数、多数決、リベラル・パラドクスなどをカバーしている。数多くの彼の作品の理論的基礎をなす重要な著作であるといえよう。厳密な数学的証明を行う章にあらかじめ星印が付されるなど、読者の便宜がはかられている。


ひとりひとりの好みや意見をもとに、「どうしたらよいか」を社会的に決めるメカニズムを分析する。
厚生経済学や公共経済学にとどまらない、民主政論や正義論にも及ぶ、深く豊かな問題提起。

目次

序言
凡例

1  はじめに
1*  選好関係

2  全員一致性
2*  集合的ルール選択とパレート比較

3  集合的合理性
3*  社会的厚生関数

4  選択対順序
4*  社会的決定関数

5  価値と選択
5*  匿名性、中立性、反応性

6  コンフリクトとジレンマ
6*  リベラル・パラドックス

7  個人間での集計と比較可能性
7*  集計値間の準順序

8  比較可能性がある基数性とない基数性
8*  交渉と社会的厚生汎関数

9  衡平と正義
9*  非個人性と集合的準順序

10  多数決選択とそれに関連する決定方法
10* 限定された選好と合理的選択

11  理論と実践

訳者解説
文献
訳者あとがき
人名索引
事項索引

内容説明

厚生経済学や公共経済学にとどまらない、民主政論や正義論にも及ぶ、深く豊かな問題提起。ひとりひとりの好みや意見をもとに、「どうしたらよいか」を社会的に決めるメカニズムを分析する。

目次

はじめに
選好関係
全員一致性
集合的選択ルールとパレート比較
集合的合理性
社会的厚生関数
選択対順序
社会的決定関数
価値と選択
匿名性、中立性、反応性〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

8
前著で推移性を満たさない場合もある準順序に合理性で測れない人間行動を置き、分配の観点から不平等と自由を数理的に検討した著者は、本書で人間行動の選好(preference)という経済学的概念を捉え直し、個々人の選好から始めて、集合としての社会の規範的選択が作られるメカニズム(社会的決定関数)を探求する。本書は、多数決や自由主義のパラドクス、社会的厚生関数を、数式中心の理論的な章と言語的論理で進む章を交互に配し、理論と活動両者の関係を考えて行く構成を採る。ロールズの規範的選択理論に近づく著者の方向性も窺える。2020/06/29

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