出版社内容情報
近代以降、社会と政治の大本は憲法で定められている。近現代の憲法はどのような資本主義体制を求めてきたか。混迷と危機を深める資本主義憲法体制の現状も照射する。
近代からの各時代の基本的諸課題の中心にあったものの一つは、資本主義のあり方であった。それを「国の最高法規」として定めることが憲法の最重要課題であった。本書は、資本主義のあり方に焦点を合わせて、近代から現代に至る憲法とその運用およびそれらに影響を及ぼした各時代の社会諸科学等を可能なかぎり検討する。著者渾身の書下ろし。
[関連書]同著者 『憲法と国家論』 (有斐閣)
内容説明
混迷と危機を深める資本主義体制のなかで、憲法はどのような資本主義体制を求めてきたのか。近代以降、資本主義のあり方を「国の最高法規」として定めることを最重要課題とした憲法とその運用、それらに影響を及ぼした近現代の社会諸科学等を可能な限り検討する。
目次
序章 『憲法と資本主義』の概要
第1章 近代の初頭における憲法と資本主義についての三構想
第2章 近代立憲主義型資本主義憲法体制の「光」と「陰」
第3章 閃光的な「先駆者」
第4章 二つの現代憲法の登場―近代資本主義憲法体制下の「陰」を克服しようとする二つの試み
第5章 「大競争の時代」とソ連=東欧型社会主義憲法体制の崩壊
第6章 「社会主義憲法体制の崩壊」と「資本主義憲法体制の存続」の問題
第7章 現代資本主義憲法的対応とその強化の必要性を論証する
第8章 現代・現在の基本的諸課題を解決する「民主主義」の問題
終章 現在の問題状況
著者等紹介
杉原泰雄[スギハラヤスオ]
1930年静岡に生まれる。1961年一橋大学大学院法学研究科博士課程修了。現在、一橋大学名誉教授、駿河台大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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