目次
第1部 総論(政策とは何か;市民による政策形成・合意形成はなぜ必要なのか)
第2部 政策形成論(政策をどのように作っていくのか;課題発見力を養う;法律はどのようにして作られるのか;どのようにして法案を作成するのか;実際に法案を作ってみる(その1)
実際に法案を作ってみる(その2))
第3部 合意形成論(どのように合意形成を進めていくのか;市民参加で条例を作成する―柏市環境基本条例の事例;市民参加で自然再生に取り組む―三番瀬円卓会議・再生会議の事例;参加型合意形成プロセスのデザイン;参加型合意形成プロセスの運営;合意形成プロセスに参加するための技術―参加者の技術)
著者等紹介
倉阪秀史[クラサカヒデフミ]
1964年生。東京大学経済学部卒。千葉大学大学院人文社会科学研究科教授。環境経済学、環境政策論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
6
重要箇所はゴシック太字。制度とは、言語、慣習、約束ごと、契約、規則、法律など、複数の個人によって相互に共有された認識基盤(3頁)。政策とは、社会的な課題の解決のために制度を変えようとする活動(同頁)。市民は、公共世界に奉仕する個人(27頁)。構造化されないインタビュー(57頁)を取り入れながら、本質に迫る研究に魅力を感じる。2013/11/17
Moloko
0
前半は公共政策学、政策過程論的分野を扱うが、半ばから市民参加や合意形成に力点を置き、市民やステークホルダー、専門家が参加した形での合意形成について、著者の経験を交えつつ、利点や課題を述べていて、大変面白い本だった2015/09/14
Masaki Nakamura
0
何回公共政策学に入門すれば気が済むのだ、と言われてしまいそうだが、この本は政策イベントを扱う身としては非常にありがたい。実例に基づく政策立案過程を法案起草から触れていたり、政策立案への市民参加の流れとその手法まで丁寧に書かれていたり、実務者にとっては非常に使い勝手の良い構成になっている。ただ、内容がアクチュアルな分、学問的興味を満たしてくれるものではない。2012/12/21