教育思想のフーコー―教育を支える関係性

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  • サイズ B6判/ページ数 259,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326298921
  • NDC分類 371.235
  • Cコード C3037

出版社内容情報

フーコーは、人間が幸福になる可能性を否定するペシミストだったのか。いや彼は、人を新しい「道」に誘うという深い意味での教育の考察を通じ、幸福の可能性を問い続けたのだ。教育学者は、彼は規律化を論難するばかりというが、「力と関係性」の思想を読んでみよう。そこには倫理的に自由な生によりそう自己創出支援の教育観がある。
[関連書]ミシェル・フーコーほか『自己のテクノロジー』(岩波書店)

目次
プロローグ:喚起としての教育

1.喚起という行為
2.フーコーの方法・主題
3.本書の主題と構成

第1章 フーコーの主体論:真理と唯名論
1.主体の真理へのかかわり
2.主体を問う歴史的存在論
3.諸力と権力の唯名論
4.合意に対する態度
5.近代教育の文脈

第2章 フーコーの言語論:ブランショと外の思考
1.フーコーの言語 (活動) 論へ
2.実践概念と経験概念
3.言語の存在
4.外の思考と言語活動
5.他者との無為の関係

第3章 フーコーの規律化論:ハーバーマスと批判
1.近代教育への異議
2.規格化による規律化
3.権力と真理の言説
4.批判と人間形成
5.関係性と外への喚起

第4章 フーコーの装置論:ニーチェと力
1.抵抗への道
2.解釈をめぐる闘争
3.エピステーメ:言説的な装置
4.権力テクノロジー:実践的な装置
5.諸力の関係:力としての自己
6.力としての自己の喚起

第5章 フーコーの啓蒙論:カントとアクチュアリテ
1.啓蒙論と人間学の関係
2.裂けめをふさぐ人間学
3.声に応えるというアクチュアリテ
4.啓蒙論への批判
5.教育のアクチュアリテ

第6章 フーコーの倫理論:ハイデガーと関係性
1.倫理の存立条件
2.非理性の力
3.歴史的存在論と自由
4.関係性の力
5.関係性と倫理感覚
6.他者に臨むフーコー

エピローグ:教育を支える関係性
1.関係性
2.自律性と関係性
3.教育と関係性
あとがき

〈付録〉 ミシェル・フーコーの略歴

参考文献/索引

内容説明

新しい「道」をつくり歩むこと。それは、「道」を黙示する人に「追随」し「馴致」されることではない。ましてや、「服従」し「支配」されることではけっしてない。規律化を論難するばかりとの教育学でのフーコー評価に抗う。

目次

プロローグ 喚起としての教育
第1章 フーコーの主体論:真理と唯名論
第2章 フーコーの言語論:ブランショと外の思考
第3章 フーコーの規律化論:ハーバーマスと批判
第4章 フーコーの装置論:ニーチェと力
第5章 フーコーの啓蒙論:カントとアクチュアリテ
第6章 フーコーの倫理論:ハイデガーと関係性
エピローグ 教育を支える関係性

著者等紹介

田中智志[タナカサトシ]
1958年山口県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。山梨学院大学大学院教授。博士(教育学)東京大学。専攻は教育学(教育思想史・臨床教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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