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主体としての都市―関一と近代大阪の再構築

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  • サイズ A5判/ページ数 409,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326200474
  • NDC分類 318.7
  • Cコード C3021

出版社内容情報

近代大阪市の基盤をつくり日本都市史上理論と実践を統一した最高の市長と称される関一(1873~1935)の思想的形成と社会改良主義的実践を跡づける関一研究の集大成。

今日の大阪の産業基盤の整備のみならず、労働者の生活実態調査や大気汚染の常時観測を行うなど日本の都市政策の樹立に尽力した関。本書は彼が独自の人民主体の国民経済論の構想から家族を基盤とする都市・国家論へ至る思想形成を明らかにし、交通・商業政策から工業政策を経て労働問題を重視した都市社会政策へ発展していく過程を描く。

[関連書] 芝村篤樹『関一:都市思想のパイオニア』松籟社
序章 関一と戦前日本の社会進歩主義
     
第1章 若き経済学者の肖像
     伝記的主題としてのスタジオ肖像写真
     ある経済学者の形成

第2章 「ひとびとの国民経済」
     交換という主題
     政治経済
     保護貿易主義を超えて
     転調した生産重視の経済学
     資本主義とその不満

第3章 階級と国家
     プロローグ──マルクス対リスト
     日本のマルクス主義の方法論と偏執
     社会改良主義者の発達過程

第4章 近代道徳経済へ向かって
     労働者問題
     社会改良から社会政策へ
     工場法と労働者保護
     工場から家族へ

第5章 新しい都市主義
     社会問題としての都市問題
     富の都の中にある貧困
     都市の夏

第6章 住み心地よき都市
     都市計画の社会倫理へ向かって
     大大阪の創造
     煙の都のための田園郊外
     未完の都市進歩主義

     注

解説──関一と本書の意義……宮本憲一

     参考文献
     事項索引
     人名索引

目次

序章 関一と戦前日本の社会進歩主義
第1章 若き経済学者の肖像
第2章 「ひとびとの国民経済」
第3章 階級と国家
第4章 近代道徳経済へ向かって
第5章 新しい都市主義
第6章 住み心地よき都市

著者等紹介

ヘインズ,ジェフリー・E.[ヘインズ,ジェフリーE.][Hanes,Jeffrey E.]
1950年米国インディアナ州生まれ。1973年ウィリアムズカレッジ卒業。1988年カリフォルニア州立大学バークレー校で博士号取得(歴史学)。フルブライト奨学生として、大阪市立大学の宮本憲一教授のもとで、関一研究会に参加。関一日記の発見、公刊に尽力した。現在、オレゴン大学歴史学科助教授、同大学アジア太平洋研究センター長

宮本憲一[ミヤモトケンイチ]
1930年、台北市生まれ。名古屋大学経済学部経済学科卒業。立命館大学客員教授、大阪市立大学名誉教授、滋賀大学名誉教授。京都大学経済学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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