双書エニグマ<br> 時間と絶対と相対と―運命論から何を読み取るべきか

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双書エニグマ
時間と絶対と相対と―運命論から何を読み取るべきか

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  • サイズ A5判/ページ数 266,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784326199174
  • NDC分類 112
  • Cコード C3310

出版社内容情報

過去・現在・未来はひと続きなのか。「私たち」は絶対的か相対的か。「時間と相対主義」をめぐる思索の先で、運命論が立ち上がってくる。

過去のあの出来事は「運命」だったのだ。未来に起こることは「運命」として定まっているのだ。あるときには意味現象であり、あるときには因果的決定だと見なされる「運命」。本書は、論理や形而上の問題として運命論を捉える試みである。「無関係」からも関係がなく、「現にある」ようにあるしかないもの、それこそ語られるべきものだ。

[関連書] 同著者 『時間は実在するか』 (請談社現代新書)、 
            『ヴィトゲンシュタイン』 (NHK出版)


序 章 時間と相対主義

第一章 非時間的な時間 第三の<今>
 一 同時性としての<今>
 二 動く<今>
 三 A系列/B系列、そして第三の<今>へ
 四 「同時性としての<今>」から失われているもの
 五 「動く<今>」の誤解
 六 時間の要(かなめ)

第二章 「未来はない」とはどのようなことか
 一 はじめに
 二 過去化した未来
 三 無としての未来
 四 欠如としての未来
 五 欠如でさえない未来
 六 「欠如でさえない未来」の再‐過去化と再‐欠如化
 七 「無」でさえない未来
 
第三章 過去の過去性
 一 はじめに
 二 ラッセルの「五分前世界創造説」
 三 勝守真の「想起逸脱過去説」
 四 「想起逸脱過去」のさらにかなた 想起阻却過去
 五 再び「五分前世界創造説」へ
 六 重層性と受動相

第四章 時間と矛盾 マクタガートの「矛盾」を書き換える
 一 「時間と矛盾」という問題
 二 マクタガートの証明と本章の論点
 三 A系列とB系列は、二つの別個の系列か
 四 時間系列外のXは、どのように働くか
 五 時間特有の変化は、どのように特異か
 六 矛盾は、どこに見いだされるべきか

第五章 時間の推移と記述の固定 マクタガートの「矛盾」に対する第一の書き換え
 一 はじめに
 二 「なる(時間の推移)」の時制逸脱性
 三 「矛盾(両立不可能かつ両立可能)」の実相
 四 「時間の流れ」に含まれるマクタガート的な「矛盾」
 五 「矛盾」の回帰と全面化
 六 「逃去性」と「理解済み」

第六章 相対主義と時間差と無関係
 一 相対主義は自己矛盾には陥らない
 二 相対主義は複数的な平等主義ではない
 三 相対主義と時間差
 四 夢の懐疑と時間差
 五 無関係と関係との無関係、あるいは「飛び越されてしまった実在」

第七章 「寛容/不寛容の悪循環」とそれからの「脱出の方途」について
 一 はじめに
 二 寛容をめぐる「循環のアポリア」
 三 「循環のアポリア」の検討
 四 「脱出の方途」、そして「収斂」について
 五  おわりに

第八章 プロタゴラス説のあるべき姿
 一 はじめに
 二 人間尺度説は「各人の現れ=各人の真理」説か
 三 中間項としての「現れ」
 四 「現れ」と「真理」
 五 「現れ」から「各自性」へ
 六 「各自性」以後
 七 「私たち」が召喚される
 八 「私たち」の相対化

第九章 運命論から何を読み取るべきか
 一 はじめに
 二 論理的な運命論(I)
 三 論理的な運命論(II)
 四 形而上学的な運命論


あとがき/人名索引・事項索引

内容説明

過去・現在・未来/「私たち」は絶対的なのか、相対的なのか。「時間と相対主義」の思索の先で立ち上がってくる運命論。

目次

序章 時間と相対主義
第1章 非時間的な時間―第三の“今”
第2章 「未来はない」とはどのようなことか
第3章 過去の過去性
第4章 時間と矛盾―マクタガートの「矛盾」を書き換える
第5章 時間の推移と記述の固定―マクタガートの「矛盾」に対する第一の書き換え
第6章 相対主義と時間差と無関係
第7章 「寛容/不寛容の悪循環」とそれからの「脱出の方途」について
第8章 プロタゴラス説のあるべき姿
第9章 運命論から何を読み取るべきか

著者等紹介

入不二基義[イリフジモトヨシ]
1958年11月11日生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。青山学院大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

void

2
【★★★★☆】「過去・現在・未来」という様相と「時間推移」の特異性に 関する「時間論」、自己運動により収斂しない「相対主義」、排中律をキーとした「論理的運命論」が捉え損なう「形而上学運命論」。開闢から自己運動の反復といった収斂まで、相変わらず論理的にはわかりやすく掘り下げていく。面白い。論文集(つながりは強く、一冊としてまとまっている)だけあって内容は高度で混乱するけど。理解できる部分と理解し難い部分がはっきり分かれる。2013/06/06

じょに

2
一つ一つの議論が分かりやすく面白い。『相対主義の極北』+『時間は実在するか』って感じ。いちいちネーミングが巧みなので引き込まれる。時間と相対主義をメタ→オブジェクトの無限の運動と捉える。そうすると、極限として概念が立ち現れる的なイメージ。大澤の第三者の審級に似てる。2009/01/26

てことこ

0
英米系に大陸系を持ち込んで混ぜっ返してるだけに見える2010/09/10

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