出版社内容情報
虚像・偶像を打破り,トマスの生涯と著作を解説,信仰と理性の関わり,哲学の自律性の問題,経験という言葉の新しい意味など,トマス哲学の現代的意義を説く。
奇妙なことであるが、こんにちトマスとわれわれとの間を
へだてているのは、七百年の歳月でも、言語の障壁でもなく
なにより 「トマス」 の名で横行する巨大な虚像であるように
思われる。・・・トマス研究者はたえずこうした虚像や偶像を
うちやぶって、トマス自身およびかれが行なった探究その
ものに近づかなければならない。私も本書でトマス自身の
姿をうきぼりにしようとつとめたが、それがどの程度の成功
をおさめたかは、読者の判断にまつほかない。
「はしがき」 より
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【目次】
第1章 トマスの生涯と著作
第2章 信仰と理性
第3章 存在と人間
第4章 人間と認識
第5章 道徳思想
結 び トマスと現代思想
内容説明
13世紀、ラテン・キリスト教世界は危機に直面した。「アリストテレスの衝撃」を受けとめ、新しい哲学の創造に進んだトマスの軌跡。
目次
第1章 トマスの生涯と著作
第2章 信仰と理性
第3章 存在と人間
第4章 人間と認識
第5章 道徳思想
結び トマスと現代思想
著者等紹介
稲垣良典[イナガキリョウスケ]
1928年佐賀県に生まれる。1951年東京大学文学部哲学科卒。長崎純心大学教授、九州大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。