出版社内容情報
バイオテクノロジーや医療技術が急速に発達する現代、生命科学を巡る様々な社会問題が毎日のように話題になる。こういった中で、生命科学および医学の歴史を知ることはますます重要になってきている。
本書は、近年の生物学・医学史研究の中から、きわめて重要と思われるトピックを選び、その分野ごとにそれぞれ専門の研究者がわかりやすく紹介を行った、新しい視点による生物学研究の入門書である。具体的には、宗教(キリスト教)思想、社会思想、優生思想、環境思想(エコロジー)、レイシズム(人種差別)、ジェンダー(フェミニズ
内容説明
社会史的観点からのアプローチを重視した、新しい視点による生物学史研究入門。
目次
第1章 近代生物学の思想的・社会的成立条件
第2章 近代生物学・医学と科学革命
第3章 近代医学・生命思想史の一断面―機械論・生気論・有機体論
第4章 生命科学と社会科学の交差―一九世紀の一断面
第5章 中世ルネサンスの医学と自然誌
第6章 人種分類の系譜学―人類学と「人種」の概念
第7章 優生学の歴史
第8章 生態学と環境思想の歴史
第9章 生物学と性科学
第10章 生物学とフェミニズム科学論
第11章 概念史から見た生命科学
著者等紹介
広野喜幸[ヒロノヨシユキ]
1960年生まれ。東京大学教養学部教養学科(科学史・科学哲学)卒業。東京大学大学院理学系研究科(相関理化学)博士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科助教授。理学博士。専攻、科学史・科学論
市野川容孝[イチノカワヤスタカ]
1964年生まれ。東京大学文学部社会学科卒業。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院総合文化研究科助教授。専攻、社会学(医療社会学)
林真理[ハヤシマコト]
1963年生まれ。東京大学教養学部教養学科(科学史・科学哲学)卒業。東京大学大学院理学系研究科(科学史・科学基礎論)博士課程単位取得退学。現在、工学院大学工学部助教授。専攻、科学史・科学論
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