出版社内容情報
本書は1986年に放送大学のテキストとして出版された著書に,関連論文三本を付して復刊したものである。表題にあるテーマをめぐる一連の問題群を整理,倫理学の再建へ向う。
価値・目的の実現をめざす行為は、たえず規範の掣肘を受ける。
....私はただ、読者あるいは聴講者の皆さんに、実践哲学を志すかぎり省略できない段階として自分自身に課している基礎的な思考の訓練をいっしょに経験していただきたいと願うだけである。したがって私は本論でも、既存の学説を並列的に紹介したり、足して二で割るような便宜的な解決を試みたりはしなかった。相当の根拠があると信じたときには自分の見解を率直に述べ、それに対する批判的な吟味や賛否の結論は読者諸氏に委ねている。 <前書きより>
目次
Ⅰ 行為と規範
1 行為について
2 規範について
3 価値と規範
4 「自然主義の誤り」について
5 実践的知識の構造
6 意思行為の分析(Ⅰ)
7 意思行為の分析(Ⅱ)
8 人格の概念
9 自由と決定
10 欲望と意思
11 快楽説をめぐって
12 功利主義の検討
13 正義について
14 嘘と約束
15 契約と功利
おもな参考文献
Ⅱ 志向性と因果性
1 行為の志向性
2 「志向性」の文法
3 ウイトゲンシュタインと因果
解説(土屋 俊)
索引
内容説明
行為の基本構造をめぐる問題群を整理、倫理学の再建へ向かう。
目次
1 行為と規範(行為について;規範について;価値と規範;「自然主義の誤り」について;実践的知識の構造;意志行為の分析;人格の概念;自由と決定;欲望と意志;快楽説をめぐって;功利主義の検討;正義について;嘘と約束;契約と功利)
2 志向性と因果性(行為の志向性;「志向性」の文法;ヴィトゲンシュタインと因果)