悪夢の医療史―人体実験・軍事技術・先端生命科学

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悪夢の医療史―人体実験・軍事技術・先端生命科学

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  • サイズ A5判/ページ数 331,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326101849
  • NDC分類 490.2
  • Cコード C3012

出版社内容情報

医師や医学研究者の職業倫理はどんな状況・機構の下に蔑ろにされ、正当化されるのか。歴史的考察を通じ、生命倫理学の基盤原理を問う。

第2次大戦期はもちろん、戦後も非倫理的医学研究が存続していた事実の掘り起こしと分析を通じ、それがどんな状況下で起こり、正当化されてきたかを米・独・日の比較研究から描く。べーメ(哲学)、カプラン(生命倫理学)、フォックス(社会学)、ミュラー=ヒル(分子生物学)等、世界的泰斗による討究を集成したアクチュアルな研究書。

[関連書] 小松美彦 『死は共鳴する』 (勁草書房刊)

献 辞
日本語版はしがき
はじめに
謝 辞

 序 章 知恵の木とその二重の果実       ウィリアム・ラフルーア

第Ⅰ部 繰り返される暴走

 第一章 非倫理的な医学研究の合理化       ゲルノート・ベーメ
     ――ヴィクトル・フォン・ヴァイツゼッカーの事例を真剣に受け止める

 第二章 医学、道徳、歴史            アンドレアス・フロイアー
     ――ドイツの『エティーク』誌と人体実験の限界

 第三章 人体実験とインフォームド・コンセント     ロルフ・ヴィナウ
     ――現在までの道のり

 第四章 学者たちの沈黙              ベンノ・ミュラー=ヒル

 第五章 悪の倫理学                  アーサー・カプラン
     ――ナチスの医学実験がもたらした課題と教訓

 第六章 七三一部隊と一九八九年に発見された多数の遺骨  常石敬一
     ――医学者たちの組織犯罪

 第七章 バイオバザード            フレデリック・ディキンソン
     ――七三一部隊と戦後日本の国民的「忘れやすさ」の政治学

 第八章 生物兵器                   キャメロン・ハースト
     ――米国と朝鮮戦争

 第九章 実験的傷害                 スーザン・リンディー
     ――二〇世紀中葉の米国における銃弾傷弾道学と航空医学

 第一〇章 生命倫理へのつまずきの石       ジョナサン・モレノ
     ――冷戦初期の人体実験政策

第Ⅱ部 論争の現在

 第一一章 医原病の倫理学のために          レネ・フォックス

 第一二章 脳死・臓器移植の現在               山折哲雄
     ――「生き残り」戦略か「無常」戦略か

 第一三章 「人体革命」の時代を考える            小松美彦
     ――「人間の尊厳」概念と「自己決定権」に対する批判的視座

 第一四章 人の胚の研究に慎重でなければならない理由  島薗進
     ――人間の尊厳の異なる考え方

 第一五章 日本における優生学、生殖技術とフェミニズムのディレンマ  荻野美穂

 第一六章 ユートピアの罠を拒否する      ウィリアム・ラフルーア
     ――研究開発、合理化、ハンス・ヨナス

日本語版あとがき
編者・執筆者紹介
人名索引
事項索引

内容説明

バイオテクノロジー開発に人を駆り立てるものは何か。再生医療・生殖技術・脳科学など、今日の先端医療や生命科学への熱狂は、20世紀の医学史・生命科学史の数々の悪夢を思い起こさせる。哲学、宗教学、社会学、科学史、生命科学などの先鋭的な研究者が、非倫理的医学研究とその正当化の歴史、今日的意義を討究したアクチュアルな研究書。グローバルなバイオテクノロジー開発競争の下、過去から学ぶべき医学研究の倫理とは。

目次

第1部 繰り返される暴走(非倫理的な医学研究の合理化―ヴィクトル・フォン・ヴァイッゼッカーの事例を真剣に受け止める;医学、道徳、歴史―ドイツの『エティーク』誌と人体実験の限界;人体実験とインフォームド・コンセント―現在までの道のり;学者たちの沈黙;悪の倫理学―ナチスの医学実験がもたらした課題と教訓;七三一部隊と一九八九年に発見された多数の遺骨―医学者たちの組織犯罪;バイオハザード―七三一部隊と戦後日本の国民的「忘れやすさ」の政治学;生物兵器―米国と朝鮮戦争;実験的傷害―二〇世紀中葉の米国における銃弾傷弾道学と航空医学;生命倫理へのつまづきの石―冷戦初期の人体実験政策)
第2部 論争の現在(医原病の倫理学のために;脳死・臓器移殖の現在―「生き残り」戦略か「無常」戦略か;「人体革命」の時代を考える―「人間の尊厳」概念と「自己決定権」に対する批判的視座;人の胚の研究に慎重でなければならない理由―人間の尊厳の異なる考え方;日本における優生学、生殖技術とフェミニズムのディレンマ;ユートピアの罠を拒否する―研究開発、合理化、ハンス・ヨナス)

著者等紹介

ラフルーア,W.[ラフルーア,W.][LaFleur,William R.]
ペンシルヴェニア大学教授

ベーメ,G.[ベーメ,G.][B¨ohme,Gernot]
実践哲学研究所所長

島薗進[シマゾノススム]
東京大学教授

中村圭志[ナカムラケイシ]
1958年生。東京大学大学院人文科学研究科修了、翻訳家・著述家

秋山淑子[アキヤマヨシコ]
1962年生。東京大学文学部卒業、編集者・翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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陽香

2
200810102016/10/07

Aby

0
第1部だけについて.ドイツも(日本のように)米軍が欲しくて堪らないようなデータを持っていれば,ニュルンベルク継続裁判(医師裁判)はなく,ニュルンベルク綱領もなく,インフォームドコンセントも成立しなかった(または成立が遅れた)のだろうか.2013/06/27

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