出版社内容情報
(1)の原理篇に続く歴史篇の前半。文化人類学,歴史学などの成果を使い,抑圧身体から集権身体へ,規範生成の最低条件を探り,社会的な意味空間の変容を追う。
内容説明
抑圧身体から集権身体へ、規範生成の最低条件を探り、社会的な意味空間のカタストロフィックな変容を追う、〈歴史〉篇前半。
目次
第2部 生成する身体―原始共同体(自然性と文化性;身体の交換;双子のパラドクス)
第3部 王の身体―専制国家(奪う権力・与える権力;王の中心定位;王殺し)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
9
第一部で基礎理論を提示し、本書ではいよいよ具体的な社会の分析に移る。第二部では未開社会の贈与と儀礼の体系を、集権身体の自らによる自己存立と他者の取り込み、統合と捉えその秩序を描いている。与えること=奪うことであり、与えることが権力の強化になっている、というのは面白い。第三部では王権社会が、いかに王の具体的な身体を社会全体を代表する超越的な集権身体に擬制して、そのコスモロジーのもとに国家や言葉、法が生まれるのかについて。こちらはカントーロヴィッチの「王の二つの身体」を軸に展開したもの2013/07/27
ありさと
0
Iで行った「身体」の考察を前提に社会学的に位置づける。第二部では原始的共同体、第三部では国家的共同体を扱う。2018/02/23