出版社内容情報
第５０回産経児童出版文化賞大賞受賞！（平成１５年度）
＜厚生労働省社会保障審議会推薦＞
内容説明
大好きなおじいちゃんとの別れの日、少年の心に押し寄せるさまざまな思い―。日常の中におとずれた「死」を、澄みきった少年の目を通して描くオランダの絵本。ブラティスラヴァ世界絵本原画展「金のりんご賞」受賞作。
著者等紹介
ウェステラ，ベッテ［ウェステラ，ベッテ］［Ｗｅｓｔｅｒａ，Ｂｅｔｔｅ］
１９５８年生まれ。ライデン大学で心理学を学び、その後、子どものための歌や詩、物語を数多く手がける。作品はユーモアがあり感動的で、大人にも子どもにも人気がある
ファン・ストラーテン，ハルメン［ファンストラーテン，ハルメン］［Ｖａｎ Ｓｔｒａａｔｅｎ，Ｈａｒｍｅｎ］
１９６１年生まれ。弁護士をめざし法律を勉強していたが、教職を経て、子どもの本に絵を描くようになる。現在は雑誌のイラストや、絵本を手がけるなど活躍中。２００１年には本作で、オランダ国内のフラッハ・エン・ウィンペル（旗と吹流し）賞、ブラティスラヴァ世界絵本原画展（ＢＩＢ）の金のりんご賞を受賞
野坂悦子［ノザカエツコ］
１９５９年生まれ。オランダ語を中心に、海外の絵本や児童書を日本に紹介している。２００１年より「紙芝居文化の会」運営委員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ🍀
118
ヨースト少年とおじいちゃんはいつも楽しそう。ある日一緒に家出した。もっともっと遊ぶために！…おじいちゃんの赤いハンカチを首に結んでカウボーイごっこ。擦りむいた膝に巻いたり、海賊ごっこで掲げたり。２人を繋ぐ大きなハンカチ。結び目を見るとあの約束を思い出す。…ぼくは行かない。おじいちゃんとここにいる。…この思い出は、大人になったときに優しさに変わるだろう。少し小さく感じるハンカチを握りしめ、新たな海賊船を作り、水平線の先に浮かんでいるおじいちゃんの船を目指すのだろうか。赤い大きな旗が目印になるから会えるはず。2021/03/07
Willie the Wildcat
34
大切な人。楽しいこと、嫌なこと・・・、全部大切な思い出。思い出を大切に、”現実”を受け入れるヨーストの心情の変化が、心に響く。自分の場合、やはり”あられ”が浮かんだ。母方の祖父は越谷。冬休みの楽しみは一緒にあられを作ること。おいしかったなぁ・・・。絵も優しさに溢れている。お気に入りは、最後の「赤いハンカチを空に掲げる」ところ！見入ってしまうほど、気持ちが伝わる。印象的な絵だ・・・。2013/01/27
gtn
33
両親さえ入り込めない心の隙間を埋めてくれるのは、一緒に海賊になったり、ポテトフライを買っておいてくれる両親以外の愛する人。その人は、今後の人生にずっと伴走してくれそうな気がする。2020/11/03
空猫
32
タイトル通り､大好きだったおじいちゃんの事が忘れられずにいる男の子のお話。大部分がセピア色で､楽しかった思い出を語るに相応しい色使い。その中でおじいちゃんからもらった大きな赤いハンカチが鮮やかだ。子供の頃に両親には出来ない見守り方が出来る大人(祖父母でなくとも)が側に居てくれるって幸せだね。2021/02/18
たまきら
29
娘、読むことを拒否。まだダイレクトすぎたかな、と反省したら「いや、絵が怖い」だそうです。鬼滅の刃も怖すぎてまだ30秒ぐらいしか見ていない人です。さっきドライヤーかけててブレイカー落としてしまって半泣きでした。三年生ってわけわからん。2020/12/05
