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内容説明
ザトウクジラは毎年、えさの豊富な北の海から、出産・子育てに適した南の海へと、何千キロにもわたる大回遊をおこないます。活動的なこのクジラは、ときには、鳥の翼のような、巨大な胸びれをなびかせて、海上におどりあがることさえあります。この勇壮なクジラを追って、大海の旅へとご招待しましょう。
目次
第1部 アラスカの海で(クジラの潮ふき;ザトウクジラのくらしをさぐる;沿岸水路の朝;食べものをめぐるつながり;ヒゲクジラとハクジラ;豪快なえさとり;クジラたちの宴;宴の終わり)
第2部 回遊の果てに(メキシコの海へ;クジラの歌;雄たちのたたかい;ひとときの出会い;地球を共有するものたち)
著者等紹介
水口博也[ミナクチヒロヤ]
1953年、大阪府に生まれる。出版社に勤務した後、1984年に写真家・ジャーナリストとして独立。世界中の海をフィールドに動物や自然を取材し、数々の写真集を発表する。1991年、『オルカ アゲイン』(風樹社)で講談社出版文化賞写真賞を受賞。2000年、『マッコウの歌 しろいおおきなともだち』(小学館)で日本絵本大賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
東雲
11
写真家でもあり海洋学者でもある著者による、児童向けノンフィクション。自身のアラスカでの経験を中心にクジラの生態について語る。風景についての描写が多く、写真や図も多く採り入れられているためとても分かりやすい。潮を吹く穴は鼻の穴であるとか、ハクジラとヒゲクジラの違い(何とヒゲは人間の爪のような成分でできているらしい!)、クジラの回遊ルートや個体の見分け方、クジラの歌についてなど、個人的には知りたかったことが知れて大満足。アラスカに行きたい…。アラスカでなくとも良いからホエールウォッチングに行きたい…。2019/06/25
piro5
2
ザトウクジラの尾の裏側の模様は個体識別に役立つ。ニシンを捕るときは泡のカーテンで追い込んでから一気に飲み込む。最後の章の、ザトウクジラの親子との出会いは、感動的なシーンだった。2019/01/13
ヒラP@ehon.gohon
0
クジラの息遣いが聞こえてくるようで、ぐいぐいと引き込まれる本です。 そのクジラを追い続けて、クジラと生活をともにしているような水口さんの緊張、喜び、鼓動も聞こえてくるようです。 それほど生き生きと書かれていることに、水口さんが本当にクジラが好きなことを感じました。 そして、小さいころからの夢を実現させた気概にうたれました。 クジラと生活を共にするところに、国境などを超えた地球環境へのメッセージも生まれてきました。 夢見る少年たちに伝えたい一冊です。2013/10/16
すずえり
0
ザトウクジラの様子を、長期にわたり間近に見た著者。その生態と感動を語る。2010/05/11
のん@絵本童話専門
0
クジラの写真を撮り続けてきた作者。実体験に基づく、とても興味深いクジラの生態。くじらは尾びれの裏側で個体識別できるとは知らなかった。またこれだけ広い海で、別の写真家の写真であっても、また生きている姿に会えることもあるというのは感動。くじらの歌についての記述がとりわけ興味深かった!高学年2024/03/27