内容説明
ぼくはけしごむです。ぼくのしごとは、まちがったものをけしてあげること。つまり、なかったことにしてあげることです。なにをけしたか?なにがかいてあったか?それは、だれにもはなしてはいけないのです。
著者等紹介
こんのひとみ[コンノヒトミ]
絵本作家・エッセイスト・シンガーソングライター・ラジオパーソナリティー。息子のために作った子守歌が注目を集め、「パパとあなたの影ぼうし」が、太田裕美の歌唱でNHK「みんなのうた」で放送されると大反響をよび、作者についての問い合わせが殺到。その後、ソニーミュージックよりメジャーデビューアルバム「ちいさな声~パパとあなたの影ぼうし~」をリリース。学校や福祉施設への出前ライブに積極的に取りくみ、観客のメッセージにその場でメロディーをつけて歌ったり、即興演奏に合わせて朗読したりする観客との心の交流に力を注いでいる
いもとようこ[イモトヨウコ]
兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学油画科卒業。『ねこのえほん』『そばのはなさいたひ』でボローニャ国際児童図書展エルバ賞を2年連続受賞。『いもとようこうたの絵本1』で同グラフィック賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
87
初読。2015年1254冊め。いもとさんの絵に引かれて手に取ったのだが、物語もよかった。けしごむ達は、自分たちがどんな字を消してきたのか決して口外してはいけない決まり。しかし使い古されて持ち主とお別れし、けしごむ学校に戻った後に一度だけ、「書く」立場になってどんな持ち主の元で過ごしたのかを作文にし、それをもってして「卒業」とされる。若いころに学校に通えず、老境にいたってから勉学を始めたおじいさんのものだったけしごむくんの作文が泣ける。2015/12/28
annzuhime
42
図書館本。5歳4ヶ月の次女がチョイス。使って小さくなったけしごむたち。捨てられた後はどうなる?けしごむたちの卒業式。ご主人さまとの思い出論文。けしごむとご主人さまとの思い出がなかなかしんみりする。大好きないもとさんのイラストなので借りてきた次女。でも5歳児には少し難しい内容で、キョトンとしてました。小学生向けですね。小学2年生の長女の消しゴムは、ポケモンの絵ばっかり消してる笑。それが長女とけしごむくんの思い出になるのかな。2021/09/29
ぱお
38
すてきな卒業式でした。使っている人の成長や歴史を知っているけしごむくん。卒業おめでとう。そして、ありがとう。2016/01/10
chiaki
35
「けしごむっていつまで使えるん?」と言っていた長女にタイムリーで読み聞かせできました。小さくなったけしごむの行き先…。考えたこともなかったけど、そうか~こんな世界があったんですね。おじいちゃんとの思い出を書いたけしごむくんの卒論、めちゃくちゃよかったです♡これからは小さくなった消しゴムを含め、お世話になった物を捨ててしまう前、感謝の気持ちを添えたいし、一瞬の迷いが起こりそう。大切に使わなきゃですね。2020/07/07
はな
30
使って使って小さくなった消しゴムたちはいったいどこへ行くのか。私はこれまで一体何個の消しゴムを使ってきたのだろう。1個1個に感謝をしてくることはできなかった気がする。でも、鉛筆も消しゴムも、これからは毎日使っているものに感謝していきたいと思えた。2020/07/07