内容説明
「てるちゃんはてるちゃん。てるちゃんのいいところを、いっぱいのばしていくの」海綿状血管腫という病気で、顔に大きなこぶのあるてるちゃん。いじめや差別をうけてきたてるちゃんに、ずっとそういいつづけてきたお母さんは…。「あなたは顔で差別をしますか」藤井輝明さん初めての絵本。
著者等紹介
藤井輝明［フジイテルアキ］
１９５７年東京都国立市生まれ。桐朋学園小学校から同中学高校へ進学。中央大学、千葉県立衛生短期大学卒業後、筑波大学大学院修士課程、名古屋大学大学院博士課程修了。熊本大学医学部教授などを歴任。医学博士、看護師、行政書士。２歳の頃に発症した海綿状血管腫のため、顔の一部がはれている。自身のいじめや差別体験から、顔に病気や傷などを抱える人たちに対する偏見をなくすために、小・中・高校などでの講演・交流活動を積極的に行っている。また高齢者福祉入浴活動を先導するほか、ハンセン病患者が暮らしている国立療養所にて看護部の研修指導にあたるなど幅広い社会活動を行う
亀澤裕也［カメザワユウヤ］
１９８１年生まれ。兵庫県出身。嵯峨美術短期大学、大阪総合デザイン専門学校卒業。ＴＩＳ公募、ザ・チョイスなどに入選多数。現在、主に幼児向け雑誌で活躍。一般向け書籍の装画も手がけている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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きむこ
80
読友さんのレビューに惹かれて読みました。2歳の時に海綿状血管腫を患い顔の右側の目の横が大きく赤く腫れ上がっている著者の実体験の絵本。今も全国で『見た目問題』の講演や交流会に積極的に参加されているそうです。『見た目問題』は子供の頃ほど残酷。けれどちゃんと説明するとすんなり受け入れるのも子供。絵本を通じて見た目のちがいはそれぞれの個性なんだと理解できる子供達が増えればいいな。『てるちゃんには、チャームポイント、いいところがいっぱいある』と言い続け笑顔の魔法を使って寄り添い続けたお母さんが素晴らしい。2020/12/27
紫 綺
60
実在の人物をモデルに、外見に対する差別や偏見を正す絵本。絵や内容は温かい。母の愛を深く深く感じる。2019/11/03
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
48
容貌障害を持つ藤井輝明さんの少年時代を絵本にしたもの。良い。まず絵がかわいらしい(^O^)。顔の事で心を一杯にしてはいけないというお母さんの教えは素晴らしいと思う。全てのコンプレックスに有効だ。確かに素敵な絵本。2012/11/01
たまきら
32
「人と違う」に敏感になってきた小学校三年生の娘さんにとって、「この顔と生きるということ」は素晴らしい出会いだったようです。特に何か感想を言うわけではありませんが、真剣に読みふけっているので早速特に気になっているようだった藤井輝明さんの絵本を借りました。早速食いつき、感じ入っていました。ご家族、ご近所さん、そして転校先の先生とお友達。先に回って支える素晴らしいご両親のお姿に、愛を感じました。いつかお会いできたらいいね。2021/01/16
青いうさぎ号
27
図書館で読んだらあかんやつ、って聞いていたのに、MAXまで借りてしまったのでその場で読了。近くにいた女の子が不思議そうにじっと見てるのは気づいたけど、猛ダッシュ💨でクルマに戻りました。「てるちゃんは、てるちゃんだから」。お母さんも苦しいことがあったはずなのに、強い。てるちゃんも強い！自分と違うことを認める。外見だけのことではないはず。大人にも大切なメッセージを明るく伝えるお医者さんになった今のてるちゃんの声を、たくさんの人に聞いてほしい。(Special thanks for miraiちゃん)2020/12/30
