日本の文学 走れメロス／女生徒 - ジュニア版

太宰治

金の星社（1981/10発売）

• サイズ B6判／ページ数 286p／高さ 20cm
• 商品コード 9784323007847
• NDC分類 K913
• Cコード C8393

出版社内容情報

約束の日限までに帰り着かなければ、身代わりに親友が処刑されてしまう。メロスは、暴虐の王の待つ町をめざして、ただひたすら走った・。友情と信実の美しさを描く「走れメロス」をはじめ代表的太宰文学を7編収録。　　　小学校高学年～

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[霧ヶ峰]

『女生徒』と『カチカチ山』が面白かった。『思い出』も印象深い。『女生徒』は情緒不安定で、急に冷めてしまったり猛烈に親を愛したくなったりするこの年代ならではの女性の感情が丁寧に描かれていた。ぐちゃぐちゃな感情の中にもいい子になりたい純粋な想いが感じられて良かった。『カチカチ山』は本当はこわい〇〇童話みたいかなと初めは思ったけど、人間の汚いところが並べられているようでぞくりとした。

2016/03/18

[attsun]

女生徒を目的に借りた。走れメロスは簡潔で情熱的で思ったより良かった。女生徒はなにをぶつぶつとと思いつつ止めずに完読。微妙なお年頃にはこういう思いが多々あるかもね。

2016/02/17

[Horizon09133]

印象に残ったのはトカトントン、魚服記かなぁ。 スワは父親に犯された後滝つぼに身を投げる、憎しみを持って。次に大蛇に生まれ変わったと思ったらそれはフナだった。そしてしばらく考えた後そのフナは2度目の自死を選ぶ。 思春期の不安定さ、初潮を向かえての自我の目覚め、近親相姦での自我の喪失？

2013/04/21

[aki]

この本ではないが、小学校４年生のときの誕生日に母親がプレゼントしてくれた本のタイトルが、この組み合わせだった。子ども向け全集本の１巻だったような。「走れメロス」も「女生徒」も印象深かったが、一番おもしろかったのは「富嶽百景」。一番心に残ったのは「雪の夜の話」。主人公はスルメ２枚をおみやげにもらったんだけど、帰る途中に落としてしまう。道を戻るが雪が降っていてスルメは発見できなかった。帰宅して義兄嫁（記憶不確か）に「あたしの目を見て。きれいな雪景色が写っているから」という話。オチは省略。

2019/06/25