流転の果て〈上〉―ニッポン金融盛衰記’85→’98

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  • サイズ A5判/ページ数 460p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784322113365
  • NDC分類 338.21
  • Cコード C0033

出版社内容情報

長銀・日債銀の破綻から10年経つ。

この四半世紀、わが日本は、世界最強の国家、米国の息づかいが聞こえるまで登りつめた。しかし、浮かれていられたのはほんの一瞬だった。堕ちるのは早かった。極め付けが長銀・日債銀の破綻に象徴される金融パニックだった。

金融パニックはなぜ起きたのか―。10年経った今も検証されることなく、日本は迷走を続けている。著者は、1980年代前半から約15年間、途切れることなく金融業界を取材し続け、スクープを連発した“伝説”の金融記者である。10年間の沈黙を破り、ノンフィクション・ノベルの手法で、85年プラザ合意から97年の金融パニックまでの13年間の体験を著したのが本作品である。

ニッポンの有為転変は、わが金融業界の経験した“天国と地獄”とオーバーラップする。「失われた10年」の舞台裏、あのとき誰が何をしたのか。著者は、数々の秘話を明かしながら、金融業界の“天国と地獄への物語”を活写、隠された金融危機のベールを剥いでいく。それは、著者自身の「夢と自責の足跡」でもあるが、ニッポン凋落の真相を浮き彫りにする「警世の書」でもある。

著者が取り上げた秘話や証言は、これまで公にされたことのないものばかかりで、バブルの生成から崩壊に至る過程の同時代史としても後世に残る作品になるのは間違いない。今の日本の政治経済状況に釈然としないものを感じている人たちが読めば、必ず得るものがあるはずだ。


【主要目次】
プロローグ
第1章 プラザ合意、そして金利高め誘導
第2章 平和相互銀行争奪戦
第3章 ゴールドマン・サックスという罠
第4章 宮沢喜一蔵相の焦燥
第5章 利下げ報道の波紋、そしてルーブル合意
第6章 金融摩擦の火花
第7章 トラウマになったブラック・マンデー
第8章 不発に終わった第一相銀事件
第9章 熱気と自粛の狭間で
第10章 初めての挫折
第11章 序幕だったイトマン事件
第12章 始まった三菱・東銀の合併交渉
第13章 バブル崩壊―スキャンダル滔々(とうとう)―

【著者紹介】
早稲田大学大学院政治学科修了後、日本経済新聞社に入社。証券部、経済部などを経て日本経済研究センター主任研究員。証券・銀行業界、大蔵省、通産省、財界などを担当。三光汽船倒産のスクープ、住友銀行・イトマン事件の調査報道などを手掛ける。「三菱銀行・東京銀行の合併」のスクープで95年度新聞協会賞を受賞。共著書に『座礁 ドキュメント三光汽船』(日本経済新聞社)、『救済 ドキュメント・佐世保重工』(同)、『ドキュメント イトマン・住銀事件』(同)、『銀行淘汰 三菱・東銀合併の衝撃』(同)。著書に『大銀行 黄金の世紀 男たちの闘い』(講談社)、『日経新聞の黒い霧』(同)、『スクープ』(文春新書)、『謀略銀行』(ダイヤモンド社)、『死に至る会社の病』(集英社新書)、『新聞の時代錯誤』(東洋経済新報社)などがある。

内容説明

長銀・日債銀破綻から10年。パニックはなぜ起きたか。“伝説”の金融記者が明かす天国から地獄への物語。

目次

プラザ合意、そして金利高め誘導
平和相互銀行争奪戦
ゴールドマン・サックスという罠
宮沢喜一蔵相の焦燥
利下げ報道の波紋、そしてルーブル合意
金融摩擦の火花
トラウマになったブラック・マンデー
不発に終わった第一相銀事件
熱気と自粛の狭間で
初めての挫折
序幕だったイトマン事件
始まった三菱・東銀の合併交渉
バブル崩壊―スキャンダル滔々

著者等紹介

大塚将司[オオツカショウジ]
1950年、神奈川県生まれ。73年早稲田大学政治経済学部卒。75年同大学院政治学科修了後、日本経済新聞社に入社。証券部、経済部などを経て日本経済研究センター主任研究員。長年、金融業界と大蔵省を担当し、「三菱銀行・東京銀行の合併」のスクープで95年度新聞協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いわたん

0
ずっと積読だったが、読んでみると面白い。冷静な視点で臨場感もある。これはお得。2012/04/25

ELW

0
 昔、『小説 日本興業銀行』を読んだら、中山素平を 持ち上げ続け、栗栖赳夫をくさすようなものだったが、 中山素平もどっかのゴルフ場に絡んで妙な話がなかった かな。宮沢喜一も国民資産倍増計画なんて総裁選で掲げ てたんですね。2023/03/29

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