出版社内容情報
●内容
幅広い生命科学のなかで,生命現象の本質を数理モデルとしてとらえる分野における,はじめての体系的教科書。大学学部1年生レベルの数学で読めるよう配慮し,生物学・生命科学を学ぶ学生が興味をもつようなトピックスを網羅した。扱う対象は概日リズム,パターン形成,発生,成長戦略,性の進化,ゲノム刷り込み,発癌などから森林動態に至るまで幅広い。これら生命現象の理解が,数学を用いることでどのように進むかを具体的に示した。
各章は安定性,反応拡散系,格子モデル,カオスとカオス結合系,動的最適化,ゲーム理論,量的遺伝,確率過程などの数理的手法にそれぞれ対応している。各数理的手法が直観的に理解できるように工夫した。基礎から学びたい読者のために,各章末には演習問題・付録・参考文献をつけた。
本書を一読すれば生命科学のモデリングに役立つ数理的手法に親しめるようになるだろう。
目次
第1章 細胞の増殖とタンパク質のダイナミックス
第2章 概日リズム
第3章 生物のパターン形成
第4章 形態形式のダイナミックモデル
第5章 生態学での格子モデル
第6章 樹木の一斉開花・結実とカオス結合系
第7章 生活史の戦略
第8章 性の進化
第9章 哺乳類のゲノム刷り込みの進化
第10章 発癌プロセス
著者等紹介
巌佐庸[イワサヨウ]
1975年京都大学理学部卒業。1980年京都大学大学院理学研究科修了(理学博士)。1981年スタンフォード大学、コーネル大学研究員。1985年九州大学理学部助手。1992年九州大学理学部教授。2000年改組により現職。2003年第1回生態学会賞受賞。2003年第3回木村資生記念学術賞受賞。2006年アメリカ芸術科学アカデミー外国人名誉会員。現在:九州大学大学院理学研究院教授。Journal of Theoretical Biology編集委員長、ほか約10誌の編集委員。専門:数理生物学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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