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資本の帝国

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  • サイズ B6判/ページ数 271,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314009621
  • NDC分類 311.4
  • Cコード C0031

出版社内容情報

9.11、アフガン、そしてイラク……なぜ、アメリカは迷走するのか―

 現代世界で唯一の「帝国」と言われるアメリカ。その支配原理はいかなるものなのか? ローマ帝国、アラブ・ムスリム帝国、オランダ、大英帝国……「帝国」形態の変遷を跡づけながら、現代アメリカの野望と戦略を、大きなスパンの歴史的文脈の中で浮き彫りにしていく。グローバリゼーションや「対テロ戦争」といった極めて今日的な問題を考える上で有用な一冊。

週刊東洋経済7/3号「ネグリ、ハートの『<帝国>』に対して説得力のある批判をしているのが『資本の帝国』である。植民地がなくなった後、世界中が資本主義になった段階でそれまでの帝国主義とは違った新しい帝国の時代になったという議論はなるほどと思わせる」(経済評論家奥村宏氏)

2004年掲載
週刊東洋経済7/3号、奈良新聞8/8、週刊読書人8/27号、赤旗新聞8/15、読売新聞9/5、図書新聞11/6

内容説明

ローマ、アラブ・ムスリム、オランダ、スペイン、イギリス…「帝国」の系譜をたどり、資本主義の発達史を活写しながら、現代アメリカの野望と戦略、そしてその破滅的行く末を浮き彫りにする。

目次

第1章 経済的な権力の分離
第2章 所有の帝国
第3章 商業の帝国
第4章 新しい帝国
第5章 海外に拡張する経済の至上命令
第6章 帝国主義、グローバリゼーション、国民国家
第7章 「過剰な帝国主義」、終わりなき戦争

著者等紹介

ウッド,エレン・メイクシンズ[ウッド,エレンメイクシンズ][Wood,Ellen Meiksins]
1942年ニューヨーク生まれ。長年にわたり、カナダ・トロントのヨーク大学で政治学を教える。1984年から1992年まで『ニュー・レフト・レヴュー』の、1997年から2000年まで『マンスリー・レヴュー』の編集委員を務めていた

中山元[ナカヤマゲン]
1949年生まれ。思想家・翻訳家。万人のための哲学サイト「ポリロゴス」を主宰している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にゃんにゃんこ

10
堅い内容かと覚悟していたが、読みやすかった。歴史上の帝国の性質と、現在までの国家が資本や金融の影響によってどのように形作られたかを考察する。資本主義こそ現在の帝国であり、それは複数の国家によるグローバリゼーションであると喝破する。面白さ552022/01/12

無識者

8
もともとネグリの帝国の批判が意識されているので比較するのはフェアではないかもしれないが、現在の政治・経済を傍観していると新自由主義とナショナリズムというのがセットで行使されており、現代の資本主義では国家権力がより積極的に働いているという本書の見立てに軍配が上がるように思う。日本国内においてもそうだが、資本主義を宣伝する際に競争をアピールしつつも、実際には男女間格差にしろ国家間格差にしろ、むしろ出来レースを望んでおりそのために奔走している。これをきっかけにアメリカのニューレフトの文献をいろいろ読みたい。2019/12/26

mikuriya

1
思った以上にすごい本。資本主義における資本と国家の共犯関係が描かれている。中山元の訳の安定感!2017/08/22

シベリア研修所

1
古代ローマから2次大戦後のアメリカまでの資本主義と帝国(あるいは帝国主義)の関係について概説的に捉えた本。経済の論理と経済外的な力との関係や、帝国を裏付けする思想の変遷がわかりやすく書かれている。グロティウスやロックがオランダやイギリスの帝国のあり方を正当化しているという論点は非常に興味深い。また、現代において国民国家の役割は衰退しているのではなくむしろ増大しているという筆者の主張はいわゆるポストモダン的な国家衰退論から一線を画している。イラク戦争前に書かれた本であるが今読んでも十分議論に堪え得ると思う。2016/03/29

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