出版社内容情報
戦後の混迷の中、マンが考えていたこととは…
大病を患い手術。生還したマンは、それまでにもまして執筆活動に情熱を燃やし、晩年の代表作『ファウストゥス博士』や『選ばれし人』を完成させる。
この時期、マンは戦後初めてヨーロッパ各国への旅行を敢行、戦争の傷跡を肌で感じ、講演旅行をする。が、母国ドイツへの入国は許されない。戦後体制づくりと混迷の中で自らの立場を鮮明に打ち出すマン…
目次
一九四六年
一九四七年
一九四八年
補遺
著者等紹介
マン,トーマス[マン,トーマス][Mann,Thomas]
1875年6月6日北ドイツのリューベクに生まれる。1894年ミュンヒェンに移り、1933年までここに定住、1929年にはノーベル文学賞を授けられる。1933年国外講演旅行に出たまま帰国せず、スイスのチューリヒに居を構える。1936年亡命を宣言するとともに国籍を剥奪される。1938年アメリカに移る。戦後はたびたびヨーロッパ旅行を試みたが、1952年ふたたびチューリヒ近郊キルヒベルクに定住、1955年8月12日チューリヒの病院で死去する
森川俊夫[モリカワトシオ]
1930年生まれ。1953年東京大学文学部独文科卒業。一橋大学名誉教授
洲崎恵三[スザキケイゾウ]
1935年生まれ。1965年東京大学人文科学研究科修士課程修了。1999年文学博士。筑波大学名誉教授
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