出版社内容情報
ボケ防止は早期発見が鍵。本邦初、ボケの初期をチェックするテストが完成した。
いまの医療検査ではボケ始めをつかまえられない。老人ボケは記憶障害とされているが、本当にそうか。
ボケの前兆をつかまえる心理テストが考案された! ボケの記憶障害の前にプッシュホン電話がつかえないなどの認知障害が来るのだ。ぼける手前で引き返すための本人および周りにいる人の対抗策を提案し、老人介護のあり方を考える。
気楽にチャレンジしてみよう。「ぼけ始め判定テスト」付き。
内容説明
現行の痴呆検査ではボケが随分と進行してからでないと、ひっかからない。著者は、デイケアセンターでの調査からボケ始めをチェックする心理テストを考案、ボケの進行を食い止める当人および周囲の対抗策を提案する。みんなで試そう「ぼけ始め判定テスト」付き。
目次
1 ぼけの前兆をつかまえた(現行のぼけの検査に意味はあるか?;「ぼけ始め」を調べるテストの開始 ほか)
2 なぜぼけると物覚えが悪くなるか(しかし記憶力は衰える?;記憶の衰えはあとから起こる ほか)
3 認知障害としての老人ぼけ(なぜコンビニは、ぼけの温床か;再び「老人力」の大誤解 ほか)
4 ぼけを促進する環境要因(わけのわからないことは覚えられない;世界に「意味」を見出す機会の提供を ほか)
5 高齢者介護の問題点(家族をめぐる二つの誤解;介護保険制度の要点 ほか)
著者等紹介
正高信男[マサタカノブオ]
1954年生まれ。大阪大学および同大学院で人間科学を学んだ後、米国国立衛生研究所(NIH)、ドイツ・マックスプランク研究所の研究員をつとめる。現在、京都大学霊長類研究所助教授。サルの音声言語と人間の赤ちゃんの喃語との比較行動学研究で名高い。この方面の著書に『ことばの誕生』(紀伊国屋書店)、『ニホンザルの心を探る』(朝日新聞社)、『0歳児がことばを獲得するとき』(中公新書)、『ヒトはなぜ子育てに悩むのか』(講談社現代新書)、などがある。少年のいじめをめぐる調査から『いじめを許す心理』(岩波書店)、老人を対象にした調査から『老いはこうしてつくられる』(中公新書)、そして『ボケの前兆をつかまえた』が誕生した
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