おだやかな死

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  • サイズ B6判/ページ数 174p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784314006972
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

出版社内容情報

癌で死にゆく母を看取るボーヴォワールの苦悩と愛情。

「つらい仕事である。死ぬことは。
生をこんなに強く愛しているときは」

突然倒れた母親の病名は癌だった――ボーヴォワールの母親の入院からその死にいたる,4週間の出来事を書きつづった身辺記録。作家としての厳しい眼差しと娘としての優しい気持ちとで,「人にとって死とはなにか」「つまりは生とはなにか」を問うている。「母の死」という普遍的な問題をめぐる,ボーヴォワールならではの厳しさと美しさが結晶した文章である。

「私の中で私とちがう誰かが泣いている。私はサルトルに、今朝見た通りの母の
ことを、私がそこに読みとったいっさいのことを、話した――母の死の孤独、母
の生の孤独――口に出して言おうとしない孤独感」(本文より)

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シモーヌ・ド・ボーヴォワール

1908年生まれ。パリ大学に学び、哲学教師となり、1943年に最初の小説『招かれ
た女』、44年にエッセー『ピュリウスとシネアス』を刊行。以後サルトルととも
に実存主義作家の代表として、その機関誌Les Temps Modernesで活躍、49年に
『第二の性』で注目をあび、『他人の血』『人はすべて死す』などの小説のほか、
評論や旅行記などの精力的な仕事を続け、54年の小説『レ・マンダラン』でゴン
クール賞を受けた。以後、中国紀行『長い歩み』、自叙伝『娘時代』『女ざかり』
『或る戦後』『決算のとき』(以上、紀伊國屋書店)、『老い』(人文書院)な
どの大作を発表、現代フランス文壇の第一線で活躍を続けた。1986年逝去。

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内容説明

1968年秋、サルトルと共にローマに滞在していたボーヴォワールのもとに、母が入院したとの連絡が入った。70歳になる母の病名は癌。癌を何よりも恐れていた母に、病名を告知しないまま、4週間にわたるボーヴォワールの看病が始まる。近代的な病院のなかで、物のように扱われる患者、苦痛をともなう延命治療を主張する医師との対立、治療法への疑問などを抱えながら「死にゆく母に何ができるのか」「人にとって死とは何か」に悩むボーヴォワール。娘としての愛情と作家としての厳しさとが生み出す葛藤が、美しい結晶となった文章で語られる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まさかず

11
癌告知をせぬまま迎える最期の時。病状を知りながら「生きる」という母の願いを聞くことの辛さ。嘘。助からぬと悟った母に沈黙を強いてしまう無力感。私達を常に分かつ境界。間際でなければ赦すことも認めることも、関係を振り返ることも、与えられたものへの思いも、こんなに心を凝らして見つめただろうか。世に多様な親子の関係はあれど命をいただいた事実だけは消せやしない。生者の側から苦悩すること。これは残された者ができる数少ない役割と責務なのだろう。死は不当な暴力と言い切る結び。これほど寄り添った鎮魂歌を僕は他には知らない。2021/06/22

Rie

4
「母はいともおだやかな死を通過した。めぐまれたものの死を。」感想はうまく言葉にできない。本当にそうなのか、それも私には分からない。「不幸は、万人に共通のこの冒険を、各人が単独で生きるということである。」2013/09/12

3
「誰か愛する者が死ぬと、私たちは胸を刺す無数の悔恨を支払って生き残る罪をつぐなう。そのひとの死はそれがかけがえのないただひとつの存在であったことを私たちにあかす。」2011/01/03

n_kurita

1
読むのが正直つらかった。母親にも少女の時代がある、それは当然のことながら、想像もしてこなかった(それにしても父親は屑すぎてそこもつらい)。人ごとではなさすぎて…2023/01/09

nananacalling

1
読んでいる間にぐっときた文をもっと控えておけばよかった。おだやかな死、なんてね。死が過去を凝縮させる。それは生きているときもそうだ、と思った。 ソクラテス『わたしは多数として生まれ、ただ一人として死んだ』2020/12/16

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