科学選書<br> 内なる目―意識の進化論

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科学選書
内なる目―意識の進化論

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314006040
  • NDC分類 141.5
  • Cコード C0340

出版社内容情報

人はなぜ自己意識をもつようになったのだろう。意識はそもそも何のためにあるのか。心理学者であり動物行動学者である著者が,意識のルーツをめぐって壮大かつ魅力的な仮説を展開する。これまでの人間観に一石を投ずる,新しい意識論の書物。『利己的な遺伝子』の著者ドーキンスも「彼の本は説得力がある」と絶賛!

内容説明

人はなぜ自己意識をもつようになったのだろう。意識はそもそもなんのためにあるのか。心理学者であり動物行動学者であるハンフリーは、ここに、意識の進化と発展をめぐる魅力的な仮説を展開する。これまでの人間観に一石を投ずる、新しい意識論の書物。

目次

見かけの背後にあるもの
天性の心理学者
機械の中の幽霊
内なる目
そこに誰かいるの?
感情教育
寝ながら読む本?
他人の夢
私たちはどこへ行くのか?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nchiba

5
「人の身になって考える」ってよく言うけど、これってヒトが人である証のひとつなのだね。「意識」がどこから生まれてくるのか、体の中のどこに存在するのか?そんな疑問に答えてくれる本ではないけれど、意識が特別なものだということは強く印象づけられた。最近この手の本を無意識のうちにずいぶん読んでいる。僕が一生考え続けるテーマなのかもしれないなあ。2010/12/20

茶幸才斎

3
「心」は何故存在するのか。筆者は、自己の存在を認め、自分が何を考え感じているかを認識する「内なる目」の登場が、同時に他者の行動を推察する能力の獲得につながり、それが個体間の高度な社会性の発露として進化的優位性を発揮した、と主張する。筆者はまた、ヒトは幼児期のさまざまな体験から己を知り、他者の心を知るのだが、軍隊では自己を滅失させ、他者を平気で殺せる兵士を養成できる皮肉を嘆く。してみれば心とは、脳の中で一定の構造を備えたハードウェアとしてではなく、書き換えが可能なソフトウェアとして存在している可能性が高い。2016/08/26

ヴィクトリー

3
意識が出来たのは、自分自身の心を見つめる事で他人の心を推測する為、との考えの本。よりよく他人の心を理解する為には、より多くの感情・立場を体験する事が望ましい。人間は長い子供時代の中で、遊びにより現実世界でのリスクを負うことなしに様々な感情・立場を体験し、またそれを楽しんで行なう様に動機付けられている。また、楽しんでは行なえないような体験が出来るのが夢の世界で、ここで危機や不安に襲われる体験が出来る。2012/08/24

朝野まど

3
意識は何故存在するのか。子どもの遊びや演劇は、経験不可能、未経験の感情や状況を想像力をもってして”経験済み”に変える。そうして自分の中に感情データベースを増やしていき、共感力を高めるのである。演劇の思考ツールとしての優秀さを再認識した一冊です。「洞察は私たちの生得権であり、私たちの最大の天賦の才である。私たち一人一人は、自分のイメージの中で他の人間の世界を創造するべく自然によって準備された人生を始めるのである。」2012/03/15

ボルボラ (zairic)

1
長らく積ん読にしていたのは明白に失敗だった。自己監視を行う「内なる目」のシステムは、社会的振る舞いを高度かつ効率的に学習させてくれる。一方、私たちが意識で観測するのは、感情だけでなく言語(言葉で思考する)もそうだ。では、言語に関してはどういう扱いになるのだろうか。この本をきっかけに、もっと考えてみたいところ。2014/05/21

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