内容説明
精神のダイナミズムをつかむ。著名な精神医学者であり,また画家でもある著者が,多数の芸術作品を題材に,作品の背後にある人間精神のドラマを,いきいきと再現する。アイデンティティの模索から,ファンタジーとエロスの世界まで,作家の精神世界を描く
目次
1 アイデンティティの模索(自己イメージの追求―エドヴァルト・ムンク;アイデンティティの模索―エゴン・シーレ;イメージの変容―フランシス・ベーコン)
2 創造性における時間と空間(時間のイメージ表現;空間のイメージ表現;時間と空間の総合表現)
3 ファンタジーと人間(夢のイメージと創造力;吸血鬼ファンタジー;不安と恐怖のイメージ;死のイメージ)
4 エロティシズムの表現(エロスの周辺―欲動と昇華;ポルノグラフィーと芸術性;性的倒錯のイメージ表現;サディズムとマゾヒズム―欲望の弁証法)
5 もうひとつの世界(幻想的リアリズム―エルンスト・フックス;夢幻世界の彷徨者―アルフレート・クビーン;狂気の天才画家―リチャード・ダッド;神の眼の支配する王国建設―アントニオ・ガウディ;超現実と現実のはざまで―サルバドール・ダリ)