出版社内容情報
子どもの絵には,現実と想像がまじっており,大人が理解するのは難しいことがある。しかしこれらの絵によって子どもの内的世界の豊かさ・複雑さが明らかにされるのである。本書では児童心理学の専門家である著者が,たくさんの具体例を通して子どもたちの心の世界を解読してみせており,子どもの理解には欠かすことのできない本といえよう。
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■本書について
子どもの絵には,日常みなれたもの、動物、架空のもの、家族、夢などが描かれ、
現実と想像がまじりあっていて,大人が理解するのは難しいこともある。
しかし、これらの絵によって子どもの心の世界の豊かさや
複雑さが明らかにされるのである。
また、子どもの絵は、たとえそれが下手なものであっても
見て楽しいことがよくあるし、われわれに感動を与えることもある。
児童心理学の専門家である著者は、子どもたちの絵を分析し、
彼らの生きる 喜び、願望、恐れ、不安などを明らかにする。
すなわち、絵のテーマ、構図、特徴、色などを
経験にとんだ、注意深い見方で、子どもたちの生活に結びつけて分析し、
子どもが絵で語りかけていること解明する。
絵を通して子どもの心の世界を明らかにする本書は、
子どもの理解には不可欠な本といえよう。
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1 子どもの絵・この誤解されたもの
2 子どもの絵の発達
3 無意識的文学としての絵
4 色彩の意味するもの
5 基本的象徴体系
6 人物像
7 子どもとその家族
8 絵と知性
9 絵と感受性
10 絵と性欲
11 絵と精神療法
12 空間の構造化とその障害
13 学校での天才
結論 どのように絵を解釈すべきか
解釈例
1 家族、すなわち天国
2 ナタリーと姉と鷲鳥
3 妹の見たスティーヴンの問題
4 親の情緒的欠陥「死んだ子ども」
5 双生児
6 「家庭」の絵にあらわれた夫婦喧嘩
7 ぶたれる子ども
8 離婚
9 花としての女性(エディプス・コンプレックス)
10 母親が殺される現場にいあわせた子どものケース
11 マリオと怪傑ゾロ
12 クロードとそのぼうや
13 黒人女性(絵における才能)
14 フローランスと月世界人
15 学校でのジャン・ダニエル
16 子どもから見たいくつかのテーマ
17 天地創造
18 昔の女の子、今の女の子
19 身体障害のある子どもが絵をかく時
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- 和書
- 三木露風全集 〈第3巻〉