目次
インタビュー 小熊英二 丸山眞男の神話と実像
対談 米谷匡史
道場親信 丸山眞男を読みなおす―その論点と可能性
論考
著作解題
対話
丸山眞男コレクション
丸山眞男論
丸山眞男の時代
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
獺祭魚の食客@鯨鯢
8
東大闘争の時に、「象牙の塔」にいる権威の象徴として学生たちに吊るし上げられる不幸に見舞われた。「近代主義」の要素である「民主」と「自由「平等」「権力の抑制装置としての立憲主義」など福沢諭吉が論じた日本を「文明国」にするための道筋をめざしながら、攻撃の目標になってしまったことは不幸である。アジアの統治思想に基づく「儒教」的世界からの脱出を国民の成熟に求めたところは福沢と異なるところはない。国家という「暴力装置」を共産主義国家は是認した一方、「西側国」の一員として忸怩たる思いがあったであろう。2017/05/20