14歳の世渡り術
右翼と左翼はどうちがう?

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309616438
  • NDC分類 361.65
  • Cコード C0331

内容説明

ウヨクとサヨク。命がけで闘い、求めているのはどちらも平和な社会。なのに仲良くできないのはなぜ?両方の活動を経験した著者が、学校では教わらない右翼・左翼のテロ、革命の歴史や現状をとことんかみ砕く。現役活動家6人への取材も収録。中学生以上、大人まで。

目次

第1章 右翼と左翼と私(右翼と左翼の大きな違い;価値観を変えたオウム事件;ショックを受けた、テレビの中の悲惨な戦争;『ゴーマニズム宣言』との出会いから、右翼で活動を;居心地の悪い日本の右傾化;左翼になったの?と言われる理由;両方経験したから書けること)
第2章 右翼って何?(世界はこんなに矛盾しているのに、無力な自分が耐えられない;戦争で死んだ人たちへの想い;敵はアメリカと資本主義;当時の気分でアジってみます;パンクバンドで右翼活動;「玄洋社」からはじまる右翼の歴史;アメリカが好きか、嫌いか;17歳のテロリスト;新右翼、誕生の息吹;三島由紀夫、衝撃の切腹;空虚な時代の訪れ)
第3章 左翼って何?(小説の中の左翼;リアル左翼への大きすぎた幻想;元赤軍派議長と北朝鮮へ;自由民権運動からはじまる社会運動;全国で盛り上がる安保への反対;ベトナム戦争を機に広がる運動;激しくなる全共闘運動;めざすは世界同時革命。赤軍の登場;自傷行為という名の仲間殺し;世間を驚かせた企業爆破事件;迷走する左翼;若者たちによる新しい動き;生きづらさの中で)
第4章 両方の活動家に話を聞こう(右翼・木村三浩さん(一水会代表)
右翼・針谷大輔さん(統一戦線義勇軍議長)
古澤俊一さん
太田昌国さん(編集者・民族問題研究家)
足立正生さん(映画監督)
日野直近さん(仮名))
第5章 矛盾だらけの世の中で(正しいのはどっち?;やっぱり世界は矛盾に満ちている;知らないことの怖さ;声をあげる勇気を)

著者等紹介

雨宮処凛[アマミヤカリン]
1975年、北海道生まれ。96年、右翼団体に入会。98年、愛国パンクバンド「維新赤誠塾」結成、ボーカルをつとめる。99年、その活動がドキュメンタリー映画「新しい神様」(監督・土屋豊)となり、話題を集める。00年、『生き地獄天国』(太田出版)を出版し、デビュー。現在は生活も職も心も不安定さに晒される人々(プレカリアート)の問題に取り組み、取材、執筆、運動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aya Murakami

102
図書館本 赤軍のあさま山荘事件は有名ですが自助グループの自傷系の話は初耳でショックでした。今現在でさえ苦しんでいるのにさらに仲間同士で傷つけあい敗北死…、ひどい現実です。 自分の今までの人生でもいじめにも遭いましたし、仕事で精神病んでさらに家族から白い目で見られ…、決して他人事ではすまされない自分自身の出来事でもあるのです。 作中で紹介された右の人も左の人も世間や権威に反発しているのですが、自分の場合なぜか同世代にも反発しているのですよね。2021/03/11

ちさと

26
6人のインタビューを収録し、右翼と左翼について、その思想や歴史を紹介していきます。どちらの思想が優れているかを論じるのではなく、世の中には不当な事があれば抗議する人々がちゃんといて、その人達の意見を聞きながら自分も声をあげる勇気を持とう、というのが本書の本旨です。元右翼、その後左翼の思想に転身した雨宮さん故に、このような著書を上梓できたのでしょう。右と左、考え方は随分違うけども、その大部分の人達が「よりよい社会にしたい」と切望している部分では、似ていますね。2019/02/22

ほたて

22
物を知らない田舎の子だったので、上京した時に驚いたことはたくさんある。お世辞にもキレイとは言いがたいキャンパスのあちこちに大きな看板があったのもそのひとつ。学生の自治を訴えるものに混ざって「憲法9条」や「自衛隊」の文字があったので、思想的な傾きを感じたけど、右も左もわからないぼんやりした学生だった。『ぼくらの七日間戦争』の冒頭のシーンが左翼の活動と知って、勉強しようと手にしました。14歳向けとはいえ、歴史的事実を知ってることが前提で、もう少し踏み込んでみたいと思った人向きかも。2013/11/05

いろは

20
右翼か左翼か自分はどちら側なのか、という結果に導くのではなく、右翼と左翼の見方が180度変わった作品だった。右翼にも、左翼にも、言える事はただ一つ。彼らは私達の変わりに戦ってくれているのだ。日本や国家や政治と。日本に生きる若者と自分達を、カネと物と権力から救い、自由を見いだす為に。怖いと思っていた。あの黒い車と、その中にいる男の人達を。たまにデモなんか見ると、白い目で見る自分がいた。しかし、この作品を読むと皆、意識が変わるだろう。彼らは、彼女達は、この国の苦しみや生きづらさを真っ正面から見つめている。2017/03/28

ふろんた

14
初歩的なことから知りたかったので、図書館のジュニアコーナーから借りた。客観的視点ではなく、著書の両者に所属していた経験から当事者目線で語られています。右翼と左翼が真逆の思想を持っているわけではないということがわかり、今までのモヤモヤが少し晴れた。共通して言っているのは、何も考えていないことが一番危険。2013/01/07

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