内容説明
エイジズム(高齢者差別)とセクシズム(性差別)が蔓延するこの社会の中で、人はいかに生き、いかに「老い」を迎えるべきか―。「老い」「セクシュアリティ」を中心テーマに、四十歳を間近にした女性社会学者と六十歳を目前にした哲学者が、十八回にわたって交わしたラディカルな往復書簡。切り離すことのできない「老若」と「男女」の問題の深層を探る刺激的な快著。
目次
〈人間〉を超えて
ライフ・サイクル変相
アラビア海の落暉
夏の終わりに
老いのセクシュアリティ
逆光からの照射
子どもの時間
現実との生命的接触
多極化する自我
自由のなかの不自由
時代の気分は老人性
カオスは3
〈着地〉する思想
移動する境界
「いま・ここ」にないものへ
哲学的還暦
〈デカルトの脚注〉という意味〔ほか〕