内容説明
脳死移植が実施されても、生命倫理の問題やドナー不足の現状は根本的な解決を見ていない。そこでこの数年、近未来の医療技術として脚光を浴びているのが、体細胞クローニング豚を使った臓器移植だ。―臨床医学、免疫学、ウイルス学、育種学、動物バイオテクノロジーといった諸学の成果を総合したこの学際的な先端医療の未来を、斯界の第一人者が、可能性とリスクの両面から掘り下げる。
目次
プロローグ ベビー・フェイの20日間
第1章 移植の歴史
第2章 臓器不足
第3章 異種移植の時代へ
第4章 移植ドナーとしての豚
第5章 感染のリスクと対策
第6章 異種移植の倫理
第7章 動物福祉
第8章 動物バイオテクノロジー