村上春樹『1Q84』をどう読むか

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  • サイズ A5判/ページ数 222p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784309019338
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

大傑作?問題作?
35人の論客が今、問いかける。

加藤典洋/安藤礼二/島田裕巳/四方田犬彦/森達也/内田樹/沼野充義/川村湊/斎藤環/鴻巣友季子/大森望/豊崎由美、他

内容説明

大傑作?問題作?35人の論客が今、問いかける。

目次

あからさまなエンターテイメント性はなぜ導入されたか―桁違いのスケールの「世界文学」(加藤典洋)
王を殺した後に―近代というシステムに抗う作品『1Q84』(安藤礼二)
これは「卵」側の小説なのか(島田裕巳)
幻談(四方田犬彦)
相対化される善悪―オウム真理教事件から14年経て辿り着いた場所(森達也)
「父」からの離脱の方位(内田樹)
オーウェル、チェーホフ、ヤナーチェック―『1Q84』をより深く楽しむための注釈集(沼野充義)
ねじれた都市と歴史の物語(五十嵐太郎)
なぜこういう物語が展開されなければならなかったのか(川村湊)
いまのところ「取扱注意」である(石原千秋)〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

94
1Q84メッタ斬り!大森望、森崎由美は面白かった。岩波書店がサハリン島を増刷した話。1Q84の最大の功績だと感じた。長門有希の話題がでてきて納得。長門有希に書かせて欲しかった。本書を書いている人、ほとんど一人も知らない。書いている内容、1Q84と同じくらいよくわからない。2013/08/14

ケイ

30
読み応えがあった。題名通りに、各々が1Q84をどのように読んだかが語られる。殆どは知らない方だが、評論家が多いようだ。読み方は色々で、素直に過去の著作と比較して読み解いたり、感心したり、こき下ろしたり…。BOOK2までの刊行後に書かれているので、BOOK3を読む前に読ぶべきだった。私自身はBOOK3読了後に混乱したのだが、こちらを読んで3は必要だったのか?と思う。越川芳明氏、竹内真氏のこき下ろし方が笑えるが、村上春樹を斬るのは容易で、批評はしたもん勝ちだから、敢えて深く読み解いて欲しかったかな。2013/09/14

きさき

14
★★★★☆: IQ84のbook2が発売された時点で書かれた批判集。みんな見解がそれぞれで面白い!2017/09/30

Ecriture

13
各執筆者が5ページそこそこしか書いてないので、そこまで本格的な『1Q84』論を読むことはできないが、それでも35人が送り出した雑多な声はそれ自体『1Q84』という作品の一部として広がりと深みを湛えている。「リトル・ピープルとは何か」、「空気さなぎとは何か」といった疑問にそれぞれの批評家が違った答えを出している。それらを比較してみるのが面白い。『1Q84』の後にぜひ。ただし鵜呑みにして自ら考えることをやめてしまわないように。批評家は壁になる危険があることを忘れずに。2009/07/26

i-miya

11
○加藤典洋=「あからさまなエンターテインメント性-桁違いのスケールの世界文学」 私の評価は極めて高い。他と隔絶している。ヤマギシ会モデルだとか関心はない。仕事人性、引用している。青豆=ポパイ=くしゃくしゃの顔になる。タマルの犬=ほうれんそうで死亡。牛河登場、あくつよい。キッチュ化されたエンターテインメント性。六甲山の鳴海清=中上健次『奇蹟』。小さなシーン-(1)いじめ助けられる青豆と助ける天吾。(2)NHK集金人と証人会(エホバ)。2010/01/30

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