内容説明
現在のEUを凌ぐ大領土を、約五〇〇年保持していた古代ローマ。外敵に対抗し、領土内の人々の安全と食料を確保するため、ローマが取ったシステムとは。
目次
第1部 すべての道はローマに通ず(ローマ街道の意義;ローマ帝国以前の諸外国の道路網;ローマ街道を使った国家統治・防衛と旅の安全・楽しみ方;ローマ街道の建設技術)
第2部 河川・海上交通がローマの繁栄をもたらした(何を、どこから運んだのか;船と運航者;航海で必要なインフラ(港と灯台、地図やガイドブック)
海賊征伐が帝政ローマをつくった)
第3部 道とローマの繁栄
著者等紹介
中川良隆[ナカガワヨシタカ]
昭和22年東京生まれ。昭和44年慶應義塾大学工学部機械工学科卒業。昭和46年大成建設株式会社入社。平成15年東洋大学工学部環境建設工学科教授。工学博士、技術士(建設部門)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ようはん
8
古代ローマ帝国の陸海両方の交通をメインに。日本の江戸時代との比較もあるが日本が江戸時代に得た技術・文明レベルと同等、モノによってはそれ以上のレベルに達していた古代ローマの技術は半端ない。2019/09/15
ふぁきべ
4
この著者のローマ水路の本が面白かった記憶があったので手に取ってみたが、がっかりの内容だった。土木建築の技術者の手によるものなので、ローマの港湾整備や道路についての硬派な技術論なのかと思いきや、大半は素人のオジサンが塩野七生を読んで書いてみた、というようなエピソードや歴史の話が多く、期待していたものではなかった。港湾や道路の技術論になると一気に面白くなっただけに、そういう部分に集中してくれなかったのは残念でならない。2019/07/28
たかみりん
3
筆者自身がエンジニアなだけあって、ローマの建設技術について触れた箇所が大変興味深く、本書の中で最も頁が割かれた章になっている。ローマ時代の工法と現代の工法との比較なども分かりやすく面白い。しかしながら全般的に史資料の参照元や、筆者の説の根拠資料の記載が曖昧だったりして、学術寄りのことを期待して読むとがっかりするかもしれない。どちらかといえば読み物系で、そう思えば悪くはない。引用図版がもう少し大きければなお良しと思う。巻末に参考文献一覧は記載されているので、深く知りたければ次はそちらを当たる感じでしょうか。2012/08/16
Kazuyuki Koishikawa
2
やはりローマ人は土木工事人だったか。著者の人土木の人だったのか。2019/01/06
naoto
2
建築の話は時折聞くけど、道やトンネル、港などの土木?インフラに関しては初めてかな。面白かった。こういう視点で歴史を見るのもいいね。ただ自分のここらへんの知識が少ないので、もっと勉強せねば、と思った。2018/07/23