内容説明
日本建築にあっては、開口部の主流は建具であった。建築空間における明暗の効果に対する細やかな感覚は、茶室の創成過程においてとくに鋭ぎ澄まされていった。ここに窓によって空間性が既定される建築があらわれるに致る。
目次
第1章 窓の歴史(北窓開く―窓と方位;発掘された古代建築の窓;連子と格子)
第2章 窓の諸相(無双窓;火頭窓;用心窓;大和窓というわけは;聖窓―色里の光看板;ピクチュアウィンドウ;格子女郎)
第3章 茶室の窓(窓の自由設計―下地窓;連子窓;突上窓;墨蹟窓・花明窓;窓を室内意匠の要素に;荒れ窓・破れ窓;円窓;澱看窓から淀川が見えた?;茶人の名を冠した窓)
第4章 格子窓(格子窓―意匠と構造;人見梁・人見柱;むしこ窓;職商規制と町並;引窓も一度にあくや江戸の春)〔ほか〕