感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
meg
14
面白い!面白い!すごい本だ。ありそうなのに類を見ない本。写真も豊富。 読むことにより当たり前の景色が空がうつくしく感じさせる。すばらしい読書体験だ。 建築も勉強してみよう。2024/01/28
nbhd
14
▼ことし建築本を読むようになって初めて覚えた言葉“ヴァナキュラー”、直訳すると方言とかお国言葉で、建築用語としては「風土的」といったことを意味する。で、この本は元祖ヴァナキュラー建築本とされている(1964年初版)。▼歌舞伎町や北千住もそうだけど、わりとあのグチャっとした感じの街並みが心地よくて感動したりする感性というのがあって、昔からそういう感覚はあったのだろうけど、ようやく本の主題になったのが64年。発見としてはわりと新しい。ちなみに、赤瀬川原平による 『超芸術トマソン』は1987年。2017/10/11
ねっしー
6
[B+]建築の古典的な参考書です。編み込まれた王宮や地下に彫り込んだ都市など改めて調べてみたいと思いました。ただ、導入部にあるようにヴァナキュラー研究の最初の成果をさらった程度の内容です。より深い洞察を示し、多色刷りの綺麗な写真を載せた参考書がいくらでもある昨今、この本に必読書とまで言わせる魅力があるとは思えません。名著かどうかは時代によって変わると思うのですがね。同著者の日本やイタリアへの旅行記は当時を知る手掛かりにも読んでみたい。当時といえば、書かれたのは冷戦時代…そりゃあ資料の水準も低くて当然だよ。2015/08/05
なつ
5
建築の古典的な参考書です。編み込まれた王宮や地下に彫り込んだ都市など改めて調べてみたいと思いました。ただ、導入部にあるようにヴァナキュラー研究の最初の成果をさらった程度の内容です。より深い洞察を示し、多色刷りの綺麗な写真を載せた参考書がいくらでもある昨今、この本に必読書とまで言わせる魅力があるとは思えません。名著かどうかは時代によって変わると思うのですがね。同著者の日本やイタリアへの旅行記は当時を知る手掛かりにも読んでみたい。当時といえば、書かれたのは冷戦時代…そりゃあ資料の水準も低くて当然だよ。 2015/08/05
ハパナ
4
生活と有機的な繋がりを持つ建物を、白黒写真とその注釈で纏めた本です。序文にある様に”風土的、無名の、自然発生的、土着的、田園的”な建物であり、住居や穀倉などの必要に応じて土着的に進化した建物が載っています。ベトナムの文字通り”家の引越し”が藁葺きの様な屋根をスポンと取り外し、10人程でその屋根を被って電車ごっこのように移動する様が面白い。また西パキスタンのシンドにある、屋上に帆のようなダクトを付け屋内に送風する天然の冷房装置が凄いなぁ。これ向きが合いそうなら太陽光パネルは乗らないだろうか。強度が無理か。2016/08/28