出版社内容情報
ナチズムの「負の遺産」に挑む重厚な建築論。建築家の責任、遺産の保存問題に も対峙する碩学の論文集。
目次
建築と国家(政治的建築―厄介な概念についての考察;この支配者の軸線を貫いて明瞭な線を引く―帝国と連邦共和国の間のシンメトリー、軸線、記念碑性をめぐる議論;芸術と階級闘争の間で―一九二〇年代の機能主義の位置づけ)
建築と権力(「美装の暴政」―スターリン時代の建築に関する短い見解;リットリオ宮と総統官邸―ファシズムとナチズムの権力中枢の比較;ジュゼッペ・テラーニと建築家の責任)
ナチズムの建築(一九三三‐三五年の建築設計競技に見られる前衛の試みと葛藤;ナチズム下の建設活動―その全体像へのまなざし;ナチズムの建築様式―「インターナショナルな新古典主義」と地域主義の間で)
ナチズムの遺産と取り組む(ナチズムの過去の痕跡との取り組み―考えないようにしてきたことを示すもの;節約の炎に浮かぶ記憶―ミュンヘンにおけるナチズム時代の建築との取り組み;テロのトポグラフィー―ミュンヘンの場合)
著者等紹介
ネルディンガー,ヴィンフリート[ネルディンガー,ヴィンフリート][Nerdinger,Winfried]
建築史家。ミュンヘン工科大学教授、同大学建築博物館館長。1944年ドイツ・アウクスブルク生まれ。ミュンヘンにて建築を学び、79年に美術史の博士号を取得。80年から81年、ハーバード大学客員教授。86年にミュンヘン工科大学の建築史の教授に着任し、89年より同大学建築博物館館長を兼務
海老澤模奈人[エビサワモナド]
東京工芸大学准教授。1971年京都生まれ。95年東京大学工学部建築学科卒業。ウィーン工科大学、ミュンヘン工科大学留学を経て、2003年東京大学大学院博士課程修了。博士(工学)。専門はドイツ・オーストリア近代建築史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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