内容説明
建築も都市ももっと美しく、内から輝くものになり得る。相互につながり交流し、多様なものを内包しつつ都市をつくる建築。その思想と手法をめぐって、第一線で活躍する15人の建築家たちと語る珠玉の対談集。現代建築の軌跡を浮かび上がらせる充実した解説と脚注が付く。
目次
第1部 CIAM的都市像からの脱却(黒川紀章 共生―中間領域による多元的世界へ;槇文彦 グループフォーム―都市の形象をつくる;菊竹清訓 か・かた・かたち―現象と実体に架橋する;古市徹雄 スパイン(背骨)―多様性を柔らかく受け入れる)
第2部 都市を捉えなおす内省的思考(宮本忠長 修景―生活空間の襞を丁寧に辿る;北川原温 コンステレーション―都市の宇宙を捉える;新居千秋 ファンタズマゴーリア―風景をつなぐシナリオへ;安田幸一 ミニマル―都市のリプログラミングに向けて;古谷誠章 ハイパーコンプレックス・シティ―予期せぬ「出合い」から)
第3部 建築と都市をつなぐコンセプトへ(内藤広 素形―場所に根ざす建築の根源;隈研吾 粒子―敷地を超えて広がる環境の単位;小嶋一浩 コンパクトシティモデル―スペースブロックというツール;阿部仁史 境界面―場の状況を映し出す媒体;伊東豊雄 場所性―身体・建築・都市が同調する枠(トポス)として)
著者等紹介
川向正人[カワムカイマサト]
現代建築都市研究者。東京理科大学理工学部建築学科教授。1950年香川県生まれ。1974年東京大学建築学科卒業、同大学院進学。1977~79年ウィーン大学美術史研究所・ウィーン工科大学留学。1981年東京大学大学院博士課程修了、明治大学助手。1988年東北工業大学助教授、1993年東京理科大学助教授。2000年コロンビア大学准教授(客員)。2002年より現職
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